川村昌弘「ここだけは頼むぞと」 欧州の先駆者が6アンダーの好位置で決勝へ


川村昌弘

川村昌弘

◆男子プロゴルフツアー ISPSハンダ 欧州・日本トーナメント 第2日(25日、静岡・太平洋C御殿場C=7262ヤード、パー70)

 第1ラウンド(R)の残りと第2Rが行われ、6位発進だった川村昌弘は4バーディー、2ボギーの68で回り、通算6アンダーでホールアウトした。

 午前6時半に14番グリーンから第1Rを再開したこの日、起床時間は3時半だった。「朝が早くて眠かった。終盤は疲れてきてアイアンショットが全然ピンにからまなかった。大きいピンチもなければチャンスもない展開。ゆっくり寝て、体力を回復して、またショットに切れ味が戻ればチャンスを作れると思う」と長い一日を振り返った。

 体の動きに特に切れを感じるもなく、ショットがビシッとピンにからむでもない。ひたすら念頭に置いたのは「最悪を避けながら」だった。「最悪を避けたときの反対側にめちゃくちゃ許容範囲があるコースなので、その辺は少し優しく感じる。とはいえ、ボギーを打つなら凡ミスでしか打たない感じなので、そこでメンタル的にきてしまう人もいるのかなと」。国をまたぎ、世界中のコースを転戦しながらのプロ生活も6年目に入った。

 2018年11月に最終予選会をクリアした欧州ツアーを、現在も主戦場とする。パイオニアとして、兄貴分として、日本の後輩たちから頼られる存在だ。欧州に飛び出す若手が増え、この半年で久常涼、星野陸也、中島啓太がツアーで初優勝を飾った。「自分が行くまでは行っている選手がいなかっただけで、環境に慣れて普通にゴルフさえできれば、日本の選手はみんなうまいので、全然驚きはない」と語った。

 年に一度の日本での試合に、自然と気合いが入る。「日本で応援してくれている人たちの中ではこん身の1試合なので、自分も祈る気持ち。予選落ちしたらガッカリする人もいるだろうなとヒシヒシ感じながら、ここだけは頼むぞという感じ」。悲願の欧州ツアー1勝へ、好位置で週末へ向かう。(高木 恵)

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