史上初めてゴルフのジュニアメジャー4冠を達成し「天才少女」と呼ばれる須藤弥勒(13)=ゴルフ5/太陽自動車=が18日、今週に迎えるツアーデビュー戦のニトリレディス(22~25日、北海道・桂GC)に向けて「当たって砕けろ」の意気込みで臨むことを明かした。
群馬県内の自宅から北海道入りした弥勒は19日から練習ラウンドを始める予定。7月にも下見ラウンドを行った弥勒は「調子は悪くないです。でも、コースはすごく難しい。7番ホールのパー5は588ヤードで、めちゃくちゃ長いです。しっかりとプロツアーの洗礼を受けたいと思います。当たって砕けろ、の気持ちで挑みます」と笑顔で話した。
父の憲一さんも独特な応援エールを送る。「ニトリレディスでは撃沈するでしょう。ほぼ2年ぶりの大会ですし、プレッシャーも大きい。何より北海道の芝生の経験が少ない。どうせ、失敗するなら豪快に100ぐらいたたいてほしい。それで、つぶれてしまうなら、それまでの選手ということです。結果を考え過ぎずに思い切りプレーしてほしい」と話した。
ニトリレディスの後、連戦でゴルフ5レディス(30日~9月1日、岐阜・ゴルフ5CみずなみC)に出場する。勝負は2戦目と見据えている。「もちろん、ニトリレディスで全力を尽くします、そこで、プロツアーの雰囲気を勉強して、次のゴルフ5レディスに生かしたいです」と弥勒は意欲的に話す。
憲一さんは「ゴルフ5レディスでは最年少予選通過記録を目指してほしい」と期待する。2017年に13歳以上という年齢制限が設けられる以前には2011年の大王製紙エリエールレディスで松原由美が12歳270日、2002年のリゾートトラストレディスで金田久美子が12歳298日で予選通過した例があるが、現行の年齢制限が設けられた以降としては史上最年少の予選通過を目指す。
弥勒は幼少時からテレビのバラエティー番組に出演し、抜群の存在感を持つ。現在では中学生のアマチュアながら計16社から推定総額3億6000万円以上の支援を受けている。破天荒な13歳の挑戦がいよいよ始まる。
◆須藤 弥勒(すとう・みろく)2011年8月6日、群馬・太田市生まれ。13歳。1歳からゴルフを始め、東大出身の父・憲一さんの緻密な指導を受ける。17年に大会史上最年少で世界ジュニアに優勝。18年も連覇した。19年にマレーシア世界選手権、21年にキッズ世界選手権、22年6月にジュニア欧州選手権優勝し、ジュニアゴルフ界の4大メジャーを制覇。22年8月に横峯良郎氏に弟子入り。22年1月からアマチュアも無制限でスポンサー収入を得ることが可能になったことで、ダブル所属契約のゴルフ5と太陽自動車をはじめ計16社に推定総額3億6000万円以上の支援を受けている。家族は父、元フィギュアスケート選手でピアニストの母みゆきさん、兄・桃太郎君、弟・文殊君。150センチ、50キロ。