男子ゴルフで元世界ランク1位のアダム・スコット(オーストラリア)が15日、横浜CCでジュニアイベント「フューチャー ゴルファーズ セミナー 2024」を開催した。ユニクロのグローバルブランドアンバサダーを務めており、同社のスポーツを通じた次世代育成の取り組みの一貫として、関東在住のトップジュニア19人向けのセミナーや座談会を行った。
イベントは7度目の開催。「ユニクロさんとJGA(日本ゴルフ協会)のパートナーシップで若手を育てることを根底に、ずっと続いているイベント。若手を育てていくことがとても大切。成長にもつながる素晴らしいイベント」と今年の開催を喜んだ。
セミナーでは、実技形式で自身のウォームアップの仕方や、バンカーショットのポイントを説明。ジュニアからの質問も受け、様々な球の打ち分けを披露した。選抜された3選手とのニアピン対決では「負けず嫌いで手加減できない」とピンそば1・6メートルにつける試合さながらのショットを見せた。
座談会では自身のジュニア時代を振り返った。「小さいときからプロになりたい気持ちが強かった。プロになるために練習もしたし、体を休めることも十分した。夢がかなってプロになれたことはラッキーだと思う」。練習することと同様に、休息を取ることの重要性を自身の体験をもとに語った。自身がジュニア時代に経験して良かったことには、両親からのアドバイスを挙げた。19歳までは父がコーチを務め、「自分の両親は(スコットが)プロゴルファーになることに理解があった。父とは親密な関係にあった」と技術面だけでなく、メンタル面でも父から学ぶことが多かったと話した。
自身は、主戦場とする米ツアー今季最終戦のツアー選手権を4位で終えた。前半戦は思うようなプレーができなかったが、夏場からトップ10に4度入るなど、調子が上がったと振り返った。「勝つことはできなかったので、来年こそは勝ちたい。1年を通じて自分でも満足できるゴルフをしたい」と来季への意欲を燃やした。7月に44歳を迎えたスコット。「僕としては、まだやりたいことがいっぱいある。若手の育成や、若い選手のプレーを見るのもうれしい。44歳でもやる気十分」と今後も第一線で走り続ける覚悟を示した。