◆2年連続4度目出場 金谷拓実(26) =Yogibo= 東建ホームメイトカップ、ACN選手権優勝
2024年シーズンの国内男子プロゴルフツアー最終戦のメジャー、日本シリーズJTカップは28日から4日間、東京・稲城市の東京よみうりCC(7002ヤード、パー70)で開かれる。今季のツアー優勝者をはじめ、賞金ランク上位者ら総勢30人が出場。スポーツ報知では「王者たちの流儀」と題した連載で出場予定の8選手を紹介する。第7回は金谷拓実。
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抜群の安定感で今年も賞金王争いを演じている。7月の長嶋茂雄招待セガサミーカップで83位で20年10月のプロ転向後、国内では自身2度目の予選落ち。その後も夏場は「パッティングの状態が良くなくて、悔しい時も多かった」。自分に厳しい広島男児は、自信を取り戻すまで練習を重ねた。
7~9月にかけて自身初めて5週連続で試合に出場。昨年までは体力面に不安を抱え、4連戦が最長だった。今季は優勝のチャンスを増やそうと挑んだ。そこで大坂武史トレーナー(56)と食事面を見直した。「1日3杯飲んでいたコーヒーをやめて、そこから体の状態が良くなった」と金谷。野菜を多く取り、オレンジジュースを飲むなど栄養バランスに気を配る。平均ストローク(69・721)やパーオン率(74・755%)など、主要スタッツ5部門でトップを走り、秋は5戦連続トップ10入りと完全復調を遂げた。
日本シリーズは3度出場し5、3、2位と好相性だ。賞金ランク2位で勝てば初の賞金王戴冠(たいかん)となるが「好きな試合だし、今年は優勝したい。我慢強くプレーできる選手が強い」と燃えている。大会後は米下部ツアーの2次予選会(12月3~6日、米カリフォルニア州)を控える強行日程にも「自分が好きでやりたいから行くのですごく楽しみ」と笑顔。日本のキングとなって米国へと向かう。(富張 萌黄)
◆金谷 拓実(かなや・たくみ)1998年5月23日、広島・呉市生まれ。26歳。5歳でゴルフを始め、広島国際学院高2年の日本アマ選手権で17歳51日の大会最年少V。東北福祉大で18年アジア太平洋アマ選手権優勝。19年の三井住友VISA太平洋マスターズでツアー4人目のアマV。20年にプロ転向し、同年11月のダンロップフェニックスでプロ初V。通算7勝。172センチ、75キロ。家族は両親と兄。