
開幕戦を迎えて意気込みを語る佐久間朱莉(カメラ・今西 淳)
◆女子プロゴルフツアー開幕戦 ダイキンオーキッドレディス プロアマ戦(5日、沖縄・琉球GC=6610ヤード、パー72)
ツアー初優勝を目指す佐久間朱莉(しゅり、大東建託)は「前半戦に1つ勝って、早いうちに(師匠の)ジャンボさんにいい報告ができれば」と今季の意気込みを語った。昨年は2位が3度と優勝まであと一歩のシーズンに。未勝利の選手ではメルセデス・ランクは最上位の8位で、年間獲得賞金は1億円を越えたホープが悲願達成に挑む。
前週は台湾の試合に出場し、10位に入った。だが、食あたりを起こし、一時は40度の高熱に襲われたと明かした。3日はパッティング練習のみを行い、4日はホテルで静養に努めた。この日は18ホールを回り、「後半から振れるようになってきた。今週は無理しないで頑張れたら」と控えめに目標を話した。
1月下旬からはトレーナーとともに米アリゾナ合宿を実施。30~40ヤードのアプローチの徹底をテーマとし、3週間、練習やトレーニングに励んだ。「元々、アプローチがそんなに上手じゃないというのと、30~40ヤードに苦手意識があった。パー5で結構(第2打がグリーンの)近くまで行くようになったので、そこがもう少しうまくいったら、バーディー数を増やせる」と課題克服へ5ヤード刻みにコーンを置いて、誤差のヤードを記録。ミスの幅を減らすため、同じショットを何度も繰り返した。
合宿中には米男子ツアー、フェニックス・オープンを観戦した。松山英樹の組に同行し、帯同していた松山のコーチである黒宮幹仁氏にアプローチのアドバイスを求めたという。「松山さんはアプローチがすごい上手。手で投げているのかな?というくらい柔らかい」。松山のアプローチはボールと体の距離が近いことに気づき、そのメリットなどを聞いたという。自身の動画も黒宮氏に見てもらい「おなかに力が入っていない」と助言を受け、腹筋のトレーニングを多く取り入れた。「腹筋に力を入れようとすると近くなった」と早速、違いを実感している様子。22歳のショットメーカーは松山流アプローチを武器に、まずは悲願の1勝を目指す。