寺西飛香留 初の男子レギュラーツアーへ「出られることがうれしい」 女子選手の参戦は19年ぶり


練習ラウンドを回った寺西飛香留(カメラ・渡辺 了文)

練習ラウンドを回った寺西飛香留(カメラ・渡辺 了文)

◆男子プロゴルフツアー開幕戦 東建ホームメイトカップ 指定練習日(8日、三重・東建多度CC名古屋=7069ヤード、パー71)

 昨年、女子で初めて日本ゴルフツアー機構(JGTO)のツアープレーヤーの権利を得た寺西飛香留(ひかる、フリー)が18ホールを回り、調整した。初の男子レギュラーツアー出場を2日後に控え、「出られることがうれしい。初めてなので、場慣れして、どこまで回れるかが一番重要」と笑顔で意気込んだ。女子選手が男子レギュラーツアーに出場するのは、2006年カシオワールドオープンのミシェル・ウィー(米国)以来、約19年ぶりとなる。

 23年大会は現地に観戦に訪れた。当時憧れのまなざしで見ていた石川遼や、堀川未来夢らトッププロたちと同じ舞台に立つ。「まだあいさつしかできていない」と緊張感も残っている。今大会の目標を「予選通過とアンダーパーを出したい」と掲げた。どちらも1973年のツアー制施行後、レギュラーツアーで達成した女子選手はいない。「パッティングが入ってくれればいけると思う。速いグリーンや硬いグリーンの経験が乏しいので、リズムを作っていくことが課題」と話した。

 男子ツアー挑戦への思いが強くなったのは2年前。予選会(QT)挑戦を検討したが、スコアや飛距離に自信がなく、断念した。昨年はミニツアーに参戦するなど挑戦を重ね、夏場には初めてバックティーでアンダーパーが出た。「今しかない」とQTエントリー最終日に申し込み。群馬でのファーストQTで46位になり、日本男子ツアー史上初の女子ツアープレーヤーとなった。

 月に一度、写経と墓参りを必ず行うという。供養のために約15年継続して行い、今ではルーチンになっている。遠征時以外は毎朝神社へ参拝に行くことが趣味の24歳。持ち味の飛距離はキャリーで240~250ヤード。ランを含めると270ヤードほど飛ぶという。初の男子ツアーは「楽しんでやりたい。そこからスコアも出していけたら」。話題の女子選手が男子ゴルフ界に新風を巻き起こす。

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