
練習ラウンドを回った寺西飛香留(カメラ・渡辺 了文)
男子プロゴルフツアーの今季国内開幕戦、東建ホームメイトカップは10日から4日間、三重・東建多度CC(7069ヤード、パー71)名古屋で行われる。寺西飛香留(ひかる、24)=フリー=は、約19年ぶりに女子選手として男子ツアーに参戦する。
*********
約19年ぶりに女子選手が男子ツアーに参戦する。寺西は昨年、日本ゴルフツアー機構ツアープレーヤー資格を獲得。今大会でレギュラーツアーデビューを迎える。「出られることがうれしい」と3月末に出場が決まった開幕戦出場への心境を語った。
23年大会を現地で観戦し、石川遼(33)、堀川未来夢(32)ら人気選手のプレーにくぎ付けになった。そんなスター選手と同じ舞台に立ち「ドキドキしている」と緊張感もあるが、目標は女子選手初の「予選通過とアンダーパー」。バックティーからプレーした際の自己ベストは68だといい、パー71の今大会でも射程圏だ。
年齢、性別を問わず出られる日本ゴルフ協会主催の大会「ドリームステージ」に中学2年から継続的に参加。23年には男子ツアーへの憧れが強くなったが、スコアや飛距離に自信がなく断念した経緯がある。昨夏に初めてバックティーでアンダーパーを出し、「今しかない」と予選会のエントリー最終日に申し込み、ツアープレーヤーの資格を手にした。
持ち味の飛距離はキャリーで240~250ヤード。ランを含めると270ヤードほどだという。初の舞台に「楽しんでやりたい。そこからスコアも出していけたら」。女子選手が男子ゴルフ界に新風を巻き起こす。(富張 萌黄)
◆寺西 飛香留(てらにし・ひかる)2000年9月30日、兵庫県生まれ。24歳。4歳の時、父の勧めでゴルフを始める。和歌山・高野山高卒。24年8月、群馬で行われた男子ツアーの来季出場権を争う予選会(QT)に出場し、49位。出場総人数の90%までに与えられるQTランキングが付与され、女子では初となる日本ゴルフツアー機構ツアープレーヤーの権利を獲得。同11月の女子最終プロテストは77位で不合格。月に一度は写経を行う。157センチ。
◆国内男子レギュラーツアーに出場した女子選手 03年11月のカシオワールドオープンで、欧州女子ツアー賞金女王のソフィー・グスタフソン(スウェーデン)の招待選手での出場が初。05、06年同大会にアマだったミシェル・ウィー(米国)も招待されて出場。日本女子初は、05年12月のアジア・ジャパン沖縄オープンの主催者推薦での宮里藍。距離の違いなどもあり、予選を突破した女子選手はいない。