松山英樹「いいプレーだった」 5差逆転圏内浮上 チャンス量産 パーオン率88・89%は全体1位


◆米男子プロゴルフツアー マスターズ 第2日(11日、ジョージア州オーガスタ・ナショナルGC=7555ヤード、パー72)

 【オーガスタ(米ジョージア州)11日=高木恵】首位と8打差の38位で出た2021年大会覇者の松山英樹(LEXUS)は1イーグル、4バーディー、2ボギーで大会第2ラウンドの自己ベストに並ぶ68をマークし、通算3アンダーで5打差の12位に浮上した。「いいプレーだった」と合格点を与えた。

 2番パー5で、パトロン(観客)の「入れー」の叫び声が響いた。5番アイアンを握った残り245ヤードの第2打はグリーンに着弾。ピン方向に向かって転がり、カップ左を抜けた。1メートルを沈め、優勝した21年第3ラウンド以来のイーグル奪取。「いいスタートが切れたので、気持ち的に楽になった」と振り返った。

 前日に続きショットが好調。16ホールでグリーンを捉え、パーオン率は全体1位の88・89%を誇った。アイアンショットはもちろん、前週から投入した新ドライバー「スリクソンZXi LS」の安定感も光った。自信をもって振り抜き、スイングのフィニッシュがピタリと決まる場面がほとんど。フェアウェーを外したのは1番の1ホールだけで、キープ率は同4位の92・86%だった。

 4番は2メートル弱がカップに蹴られ、15番パー5は12メートルのバーディーパットが3メートルショートし、ともに3パットのボギーを喫した。ショットでつけた3メートル以内のチャンスは7度あり、決め切れたのは4ホール。惜しいバーディーパットが続き、欲を言えばさらに伸ばせたように映る一日ではあったが「終わったことなので」と、視線を前だけに向けた。

 オーガスタ・ナショナルGCで4年ぶりに投入した3番アイアンも活躍した。球のコントロール性を重視し、5番ウッドに代えて入れた「スリクソンZXi5」。グリーン手前にクリークがある13番パー5は、この日はピンが奥に切られ、2オン狙いが可能に。第2打を3番アイアンでピン左手前15メートルに運び、バーディーを奪った。

 試合後も練習場で調整を続けることが多い松山が、初日から2日連続で練習をせずにコースを離れた。それだけ本人の中でショットの状態がいいというふうに受け止めることはできる。36ホール終了時のスコアでの最大逆転は1956年のジャック・バーク・ジュニアの8打差。キャリアグランドスラムが懸かるロリー・マキロイ(英国)、連覇を目指すスコッティ・シェフラー(米国)ら、ビッグネームが上位に顔をそろえるなか、松山がV圏内に割って入った。

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