
悪天候で最終日が中止になり、3日目を終え単独首位だった生源寺龍憲の初優勝が決まった。仲間から手厚い祝福を受けた(カメラ・渡辺 了文)
◆男子プロゴルフツアー開幕戦 東建ホームメイトカップ 最終日(13日、三重・東建多度CC名古屋=7069ヤード、パー71)
最終ラウンド(R)は午前10時50分、降雨によるコースコンディション不良のため中止が決定した。第3R終了時点で単独首位の生源寺龍憲(しょうげんじ・たつのり、フリー)がツアー初優勝を挙げた。23年には下部ツアーで賞金王になり、昨年はレギュラーツアーで賞金シードを獲得。順調なステップを歩んできた26歳が悲願を達成した。54ホールの短縮競技のため、優勝賞金は75%の1950万円に変更となった。
第1Rは66で回り、1打差4位で滑り出し。第2Rでは1イーグルを含む64をマークし、12アンダーの単独首位に浮上。第3Rではボギーフリーと安定したプレーを披露。66をマークして後続に3打差をつけていた。昨年大会は2打差2位と悔しい結果に。今年は「(昨年大会覇者の)金谷(拓実)くんがいないので」と笑っていたが、見事、雪辱を果たした。
海外志向も強い。昨年はアジアツアーにも挑戦。15試合に出場し、最高10位にも入った。国内開幕戦前にもすでに4試合を消化。フィリピン、インド、ニュージーランド、マカオと世界を転戦した。海外選手のプレーから「これぐらいできないと上にはいけない」と刺激を受け、国内初戦を迎えていた。今年は米下部ツアーの予選会への参加も予定。憧れる米ツアーへ、国内初優勝を弾みとする。
◆生源寺 龍憲(しょうげんじ・たつのり)1998年5月15日、山口県出身。26歳。10歳からゴルフを始める。岡山・作陽高時代は渋野日向子の同級生。17年、同志社大商学部に進学。20年11月にプロ転向。23年、下部ツアーで2勝を挙げ同ツアー史上最高額の1125万3106円を稼いで賞金王。昨年1月にはアジアツアーの出場権予選会を2位で通過し、日本ツアーと並行しながらアジアツアーにも15試合に出場。昨季賞金ランクは29位。162センチ、65キロ。