
18番でバーディーを奪い声援に応える菅沼菜々。通算7アンダーで首位に立った(カメラ・今西 淳)
◆女子プロゴルフツアー パナソニックオープン 第2日(3日、千葉・浜野GC=6751ヤード、パー72)
首位と3打差の17位から出たツアー2勝の菅沼菜々(あいおいニッセイ同和損保)が6バーディー、ボギーなしで今季自己最少の66をマークし、通算7アンダーで首位に浮上した。「パッティングでリズムを作って、ショットの流れも良くなった」とうまくかみ合ったことが好スコアの要因だと振り返った。
第1ラウンドの残りを合わせ、22ホールをプレー。第2ラウンドはスタートの10番で残り131ヤードの第2打をピンそば50センチにピタリとつけた。続く11番も30センチのバーディーパットを沈め、連続で伸ばした。17番ではカラーからチップインバーディーを奪うなど、6バーディーを量産。終始、強風が吹き続ける難条件だったが、「横にぶれないショットができていた。アゲンストの時に強い球を打つこともできた」とこの日のベストスコアに納得の表情を見せた。
前週は男子ツアーの前沢杯に出場。「去年悪かったイメージが残っていて、振れなくなっていた。先週の前沢杯で悪いイメージが払拭(ふっしょく)できた」。前沢杯の第1ラウンドでは、国内男子ツアー女子選手初のイーブンパーをマーク。通算7オーバーの89位に終わったが、「毎日、風が強くていい経験になった。皆さんのアプローチやパッティングもすごく勉強になったので、身になった。人生のいい経験で宝物になった」と自身初の男子ツアーは大きな刺激となった。
男子プロのプレーのリズムの速さに驚かされた。自身にもいい影響となり、アドレスしてすぐ打つことを徹底。「自分にすごく合っている。せっかちなので、早く打ちたいと悩んでいた」といい、ティーショットからパッティングまで一定のリズムでプレーしている。
昨季は29試合に出場して16試合で予選落ち。メルセデス・ランクは79位に沈み、シードを喪失した。今季のQTランクも102位と出場試合は限られている。「リランキングまでは、推薦をいただいてしか出られない。周りの推薦をいただいている方に感謝しながら、ギャラリーの方もタオルを持って応援に来てくれるのでありがたい」と感謝の思いを口にした。2日にはデジタル写真集を発売し、「ゴルフ界のアイドル」としての活動も欠かさない。2年ぶりの3勝目へ「優勝は考えるけど、一打一打楽しみながらプレーできたら」と復活への兆しを見せた。