緊急搬送から試合会場に戻り、取材対応で涙を流す藤田さいき（カメラ・山崎 賢人）
◆女子プロゴルフツアー メジャー初戦 ワールドレディスサロンパスカップ 最終日（１１日、茨城ＧＣ東Ｃ＝６６７５ヤード、パー７２、報知新聞社後援）
初日から首位に立っていた３９歳の藤田さいき（ＪＢＳ）は７５で回り、通算７アンダーで並んだ申ジエ（韓国）とのプレーオフ１ホール目で敗れ、２位だった。
開幕前から発熱と体調不良に見舞われながら４日間を完走した藤田は、プレーオフが終わると、１８番グリーン脇で応援していた青木瀬令奈の姿を見つけて号泣。しばらく抱き合ったまま動けなかった。
ラウンド中に咳きこむなど、この日も苦しそうだった。１６番の第２打を打つ前に約３０秒間しゃがみこむ場面もあったが、ピン左４メートルにつけるなど気力をふりしぼり奮闘した。
歩けない藤田は佐久間朱莉のトレーナーにおぶられ移動。救護室に向かった。その後、救急車でコース近くの病院に運ばれ、「軽い熱中症」と診断された。
午後６時前にコースに戻り取材に応じた藤田は「病院でコロナやインフルエンザの検査をして、全部陰性だった」と明かし、「若干プレーオフの記憶が薄らいでいるけど、ジエちゃんのバーディーパットは覚えている。本当に素晴らしいプレーだった」と勝者をたたえた。「最後にジエちゃんと一緒に『おめでとう』とか、やりたかったのに、今は申し訳ない気持ちでいっぱいです。素晴らしいプレーでした」と涙ながらに語った。