
安田祐香
◆女子プロゴルフツアー CATレディース 最終日(24日、神奈川・大箱根CC=6652ヤード、パー72)
ツアー2勝の安田祐香(NEC)が最終18番パー5でスーパーイーグルを決め、ギャラリーを沸かせた。
残り74ヤードの第3打。安田が選んだのはロフト角52度のウェッジだった。「58度と迷ったけど、(傾斜で)帰ってくるので大きめで、乗せる感じで打った」。右からの風を計算して右へ打ち出した球はピン奥に着弾すると、2バウンドして方向を変え、傾斜を下ってカップに吸い込まれた。
安田は「グリーンは全然見えなくて、歓声で分かりました」。ギャラリーの大声援に両手を広げて満面の笑みを浮かべ、「久しぶりのイーグルをショットで取れたのがうれしかった。最後のホールでギャラリーの方々も多かったので、うれしかった」と喜びをかみしめた。
初日から71、72で回り、最終日は1イーグル、4バーディー、2ボギーの68で通算5アンダーの12位で終えた。「なかなか思うようなショットは少なかったけど、ティーショットも含めていろいろ気づけてきている。少しでも良くなればいいかな。このコースは割と好きだし、3日間をアンダーで回れて良かった」と振り返った。
4月の富士フイルム・スタジオアリス女子オープンで2勝目。だが、6月には股関節痛を発症した。「歩いてる時に痛みがある。伸ばされて痛い感じ」と明かす。針治療などでケアをしており「痛くてゴルフができないわけじゃないので、うまく試合しながら向き合いたい」。7月には3戦連続の予選落ちを喫したが、痛みと向き合いながら徐々に調子を上げてきた。
今季はツアー37試合のうち、23試合目を終えた。安田はここまで1勝を挙げ、メルセデスポイントランキング22位につけている。「体が一番大事。早めに優勝はできたので、思うようなゴルフができなくなるのは嫌なので、休む時はしっかり休む。秋はメジャーもあるので、それに向けて上がっていければ」。冷静な言葉に強い意志がにじんだ。(星野 浩司)