
プレーオフで敗れてガックリする桑木志帆(カメラ・今西 淳)
◆女子プロゴルフツアー 国内メジャー第2戦 ソニー日本女子プロ選手権 最終日(14日、茨城・大洗GC=6840ヤード、パー72)
首位で出た桑木志帆(大和ハウス工業)は通算10アンダーで並んだ金沢志奈(クレスコ)とのプレーオフ1ホール目でボギーを喫し敗れた。昨年のJLPGAツアー選手権リコー杯に続くメジャー2勝目はならなかった。
「本当に悔しいです」。涙が止まらなかった。「ピンチだらけだったけど、そこを切り抜けて、最後までメンタルを保ってゴルフをできたので、そこは成長だったと思う」と言葉を絞り出した。
2番で金沢に並ばれ、一時は3打のリードを許しながら、最後まで食らいついた。5番でティーショットを右の林に曲げ4打目でようやくグリーンを捉える大ピンチに陥ったが、10メートル近いボギーパットをねじ込んだ。
後半は11番のバーディーで1打差ににじり寄り、金沢がボギーを喫した15番でロングパットをねじ込むバーディーで背中を捉えた。プレーオフでは第1打を左に曲げ、3打目勝負。残り130ヤードをピン手前1メートル半に運んだが、パーパットは右に切れた。「ティーショットを左に曲げてしまったのがもったいなかったし、パターが後半打てなくなってきていた。最後も弱い分切れてしまった。いつも通りのタッチで打てなかった」と振り返った。
「勝ちたかった」。涙とともに、思いがあふれた。大会開幕前にコースで男子ツアー16勝の鈴木規夫(73)と会話を交わす機会があった。「もっと悔しい思いをいっぱいしなさい」。かけられた言葉の意味を、目を腫らしながらかみしめた。「また強くなれると思うので。頑張ります」と顔を上げた。