
初日、5アンダーで5位につけたアマチュアの広吉(カメラ・豊田 秀一)
◆女子プロゴルフツアー 国内メジャー第3戦 日本女子オープン 第1日(2日、兵庫・チェリーヒルズGC=6616ヤード、パー72)
15歳でアマチュアの広吉優梨菜(福岡第一高1年)が5バーディー、ボギーなしの5アンダー67で回り、首位と2打差の5位と好発進した。ナショナルチームに所属する新鋭はレギュラーツアー7戦目、メジャーは初出場。勝みなみ(14年、15歳293日)を抜く日本人最年少、15歳218日でのツアー初優勝を狙う。ツアー未勝利の安田彩乃(30)=フリー=が7アンダー65で単独首位発進した。
15歳がショットで沸かせた。広吉は初出場となったメジャー仕様の難コースを攻略。日米通算10勝の古江彩佳、メルセデス・ランク1位の佐久間朱莉らを上回る67をマークし、自己最高の5位発進した。「この(ナショナルチームの)ユニホームで女子オープンに出られてすごくうれしいし、誇りに思う」とかみしめた。
10番で6メートルをねじ込み、12番は数十センチ、14番は2メートル、16番は3メートルにつける好ショットを連発。ノーボギーで締めた。パーオン率は全体2位の94・44%。「ショットがすごく良かった」と笑顔がはじけた。
北九州市立折尾中3年だった昨年は日本ジュニア選手権で優勝し、女子ツアーデビュー。ツアー4勝の吉田優利を目標に技術を磨いてきた。今年6月に出場した宮里藍サントリーレディス開幕前、座談会で同席した宮里さんに「連続でバーディーが取れない」と相談すると「練習の時からバーディーを何回連続で取れるか、試合に近い状態でやること」と“金言”をもらった。練習姿勢を改め、8月のNEC軽井沢72で自身初トップ10の8位に入った。
福岡県代表として出場した前週の滋賀国体では、同部屋の3人で枕投げを楽しんだという15歳が、メジャーで“天才高校生”ぶりを発揮した。最終日に15歳218日で優勝すれば、勝を抜いて日本人最年少記録を更新する。「まずは予選通過したい。決勝ラウンドに進めたら上を狙いたい」。物静かな口調に強い意志がにじんだ。(星野 浩司)
◆広吉 優梨菜(ひろよし・ゆりな)
▼生まれとサイズ 2010年3月1日、福岡県出身。15歳。160センチ
▼ゴルフ歴 父の勧めで9歳から始める。北九州市折尾中3年時の24年に日本ジュニア選手権(12~14歳の部)で優勝。25年度のナショナルチームに所属。今年8月のNEC軽井沢72で自己最高の8位
▼憧れの選手 吉田優利
▼得意クラブ アイアン
▼好きなアーティスト SEKAI NO OWARI。ファンクラブ加入
▼好きな食べ物 トマト
▼好きな言葉 一期一会