「夢に見た位置」都玲華、徳を積んだお陰!?パットさえまくり、新人Vへ自己最高1打差3位発進


18番、コース上からショットを放つ都玲華 (カメラ・馬場 秀則)

18番、コース上からショットを放つ都玲華 (カメラ・馬場 秀則)

◆女子プロゴルフツアー 延田グループ・マスターズGCレディース 第1日(23日、兵庫・マスターズGC=6562ヤード、パー72)

 ルーキーの都玲華(21)=大東建託=が6バーディー、1ボギーの5アンダー67をマークし、1打差3位でツアー自己最高のスタートを切った。徳を積むためにゴミ拾いを続ける愛称「ミヤコレ」が、入谷響(19)=加賀電子=、荒木優奈(20)=Sky=に続く今季新人3人目の優勝を狙う。佐久間朱莉(しゅり、22)=大東建託=と西村優菜(25)=スターツ=が66で首位に並んだ。渋野日向子(26)=サントリー=は71で25位。

 パットが面白いようにカップに消えていった。都は「長いのも入って、ラッキーもあったりして、もう120点ぐらい。出来すぎ。怖いです」と声を弾ませた。4番でピン右12メートルをねじ込んだ。10番では6メートル、11番は8メートル、12番は4メートルを読み切り3連続バーディー。日頃の行いが、1打差3位と初日自己最高のスタートを呼び込んだ。

 徳を積んできた。「ゴミを拾っておいてよかった。あ、口に出しちゃったからもうダメかも」と肩をすくめた。この日は18番で落ちていたグミの袋を拾った。普段から練習場では折れているティーを手に取るし、ゴルフ場を離れても心がけている。「汚い街を歩いていると進まない」。友人に「もう行くよ」と腕を引かれることも多い。

 初めてのコースを心強い相棒とともに戦っている。元賞金女王のイ・ボミ(韓国)とタッグを組んだ清水重憲氏(51)が、バッグを担ぐ。「『俺が知っているから大丈夫や』って言ってくれる。『グリーン右に外したら絶対に寄らない』とか言い切って、心配を全部排除してくれる」と全幅の信頼を置いている。

 メルセデスランキングは48位で、50位以内に付与される来季シードを意識しながら終盤戦を迎えた。「それを自分の中で受け入れながら一打、一打に集中することを考えている」。今季23戦で4位が最高でトップ10は4回。「ようやく夢に見た優勝争いに近い位置でスタートすることができてうれしい。明日もどうなるか分からないし、まだ3日間ある。コツコツ行きたい」。今季3人目の新人Vを成し遂げ、ミヤコレが拍手喝采を浴びる。(高木 恵)

 ◆今季のルーキー優勝 〈1〉6月のニチレイレディスで、最終日を単独首位から出た入谷響が72で回り、2位と4打差の通算12アンダーで逃げ切り一番乗り。〈2〉36ホールの短縮競技となった9月のゴルフ5レディスで、首位で出た荒木優奈が最終日を68で回り、通算12アンダーで初優勝。

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