
「TGX OSAKA」のイベントに来場した(右から)宮本和知氏、石田純一氏、時松源蔵プロ、金田久美子プロ、宮田成華プロ、吉本ひかるプロ
タイガー・ウッズや松山英樹らが使用する最高グレードのシミュレーター機器を備えたインドアゴルフジム「TGX」が大阪・中央区にオープンする。20日にはプレオープンイベントが行われ、金田久美子や吉本ひかるらトーナメントプロが施設を体験。シミュレーターを使ったスペシャルマッチも行われ、賞金総額100万円をかけた真剣勝負で来場者を盛り上げた。
「TGX OSAKA」の幕開けを祝うにふさわしい熱戦となった。イベントの山場は金田久美子、上野菜々子、清水大雅チームと吉本ひかる、宮田成華、時松源藏チームによる「プロゴルファー3×3マッチ」。シミュレーター「FULL SWING」が映し出すミュアフィールドビレッジGCは松山英樹が14年に米ツアー初優勝を飾った会場だ。
マンツーマンで計3ホールの勝敗を争ったが、1勝1敗1分けで決着ならず。勝負は6人のニアピン競争にもつれ込む。会場はタイガー・ウッズ設計のペインズ・バレーGC、通称19番パー3に早変わり。ゴツゴツの岩肌と池に囲まれたグリーンが余りに特徴的―。
アマチュアなら腕がすくむハザードを前に凄みを示したのがキンクミチームの金田主将だった。直前の時松プロが15・09フィート(約4・60㍍)で勝利に近づいたが、正確な一打はさらにピンそばへ。スクリーンに14・94フィート(約4・55㍍)が表示されるとチームはハイタッチで逆転勝利にわき上がった。
名門コースが次々とスクリーンに映し出され、ゲストタレントの石田純一氏が「世界のにおいがプンプンするんですよ」と興奮した一戦。司会を務めた宮本和知氏(読売ジャイアンツ女子チーム監督、日本プロゴルフ協会理事)も「もうゴルフスタジオじゃないですよね」と、そのリアルさに驚いた。そんな中「歩かなくていいし日焼けしないし、私にとって夢のようなゴルフでした」とキンクミ。「TGX OSAKA」の良さをズバリと突く見事な優勝スピーチだった。
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「TGX OSAKA」を手がけたTGXGOLF社は26年、世界初のハイブリッドeスポーツゴルフツアー「TGXシリーズ」を全国6都市で開催する。
プレイベントでお披露目されたシミュレーター「FULL SWING」を使い、音楽や照明、歓声が包むアリーナ空間で生身のゴルファーがデジタルとシンクロ。リアルなプレーと最先端技術を融合させた新しいツアー競技となる。試合はライブ中継され、SNSを通じてゴルフ未経験層へもアプローチを図る。
開幕シーズンは谷原秀人や有村智恵、河本結、金田久美子、脇元華ら実力派プレーヤーが参戦。全国を6チームに分け、各チームはキャプテン1人と選手2人で構成する。「OSAKA NOISE」のキャプテンは金田が、「TOKYO STARS」は脇元が務めるなど、チームごとに地域色を打ち出す。
アマチュア予選を行い、トッププロと同じチームの一員として優勝を目指す道も用意。「TGX OSAKA」を運営するキタムラ建設・北村道一代表取締役は「TGXの各スタジオで予選を行い、勝ち上がれば代表チーム入りできるチャンスがある。アマチュアの方も一緒に大会を盛り上げてほしい」と話している。

