年間ランキング2位神谷そら、逆転女王は「興味はない」とスタンスは不変 「苦手」コースでもノーボギーで首位発進


10番、第2打を放つ神谷(カメラ・宮崎 亮太)

10番、第2打を放つ神谷(カメラ・宮崎 亮太)

◆女子プロゴルフツアー 伊藤園レディス 第1日(14日、千葉・グレートアイランドC=6769ヤード、パー72)

 メルセデスランキング2位の神谷そら(22)=郵船ロジスティクス=が7バーディー、ボギーなしの7アンダー、65をマークして首位発進した。逆転年間女王につながる好スタートも「ランキングに興味はない」とスタンスは不変。自分の課題と向き合いながら今季3勝目を狙う。優勝なら初の女王が決まる年間ポイントレース1位の佐久間朱莉(しゅり、22)=大東建託=は69で回り4打差28位。同3位の河本結(27)=リコー=は、68で3打差14位につけた。

 最終18番。神谷は2メートル半のバーディーパットを、よどみなく沈めた。「イメージ通りのショットがなかなか打てない。パッティングも先週苦しんだ。気持ち悪さを練習ラウンドで消し切れなくて、不安がある中でのスタートだった」と首をかしげた。平均飛距離261・71ヤード、平均パット数1・749はともに今季ツアー1位。大技、小技の両方にたける22歳が、今季3度目の首位発進を決めた。

 過去2回の出場で最高位は41位。コースは「苦手」と断言する。1番で残り120ヤードの第2打をピンそば2メートルに運び、上りのバーディーパットを沈めて波に乗った。「一日の流れをつくる部分でもあるし、セカンドからの流れも良かった。1番はいい評価を与えたい」。11番では段下からの12メートルをねじ込み「あれはいい感じだった」と合格点を与えた。

 2位につける年間女王争いで、トップの佐久間と約640ポイントの大差がついている。今大会を含む残り3試合での逆転につながる好スタートにも「ランキングに興味はない。来年も興味はないと思う」と笑顔できっぱり言った。シーズン開幕当初からスタンスは変わらない。「自分が良くても他の人が上に行けばそれはそれ。自分が目標をクリアしていないのに他の人を見ても…」というのが本心だ。

 けがの影響で昨年は優勝争いに一度もからめなかった。本調子とは言えない状態で迎えた今年、すでに2勝を挙げている。納得度は1勝目が「20%」、2勝目は「30%」で、今が「32%」の微増。もどかしさを抱えている。今季はパーオン率とパット数にこだわってきた。特にパーオン率は昨年の65・71%(62位)から72・01%(14位)まで浮上した。「自分が目標にしているスタッツの数字や、やるべきことに集中したい」。対自分をシーズン最後まで貫く。(高木 恵)

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