
18番、ホールアウトし固い握手を交わす金谷(左)と中島(カメラ・渡辺 朋美)
◆報知新聞社主催 男子プロゴルフツアー 25年シーズン最終戦 メジャー最終戦 日本シリーズJTカップ 第1日(4日、東京よみうりCC=7002ヤード、パー70)
3日に結婚を公表した昨季賞金王の金谷拓実(27)=SOMPOひまわり生命=は、68で5位と好発進した。
祝福ムードに背中を押された。15番パー3の第1打をグリーン奥30ヤードにこぼした金谷は、ピンチを迎えた。目前の木でスイングできない。そこで第2打は60度ウェッジで逆の左打ちを試み、15ヤードまで運ぶと今度は右打ちでピンそば1メートル半へ。観客からは「ナイスボギー!」と声が飛んだ。17番のバーディーで取り返し、68の5位で上々発進。「(ミスを)最小限に抑えられて良かった。粘り強くできた」と笑顔で歓声に応えた。
開幕前日の3日に女子プロゴルファーの吉本ここね(25)=不二サッシ=との結婚を公表。1番スタートから「おめでとう」とファンから祝福の嵐。「うれしかった」と力に変えた。高速グリーンの難コースで「アイアンの縦距離がなかなか合わなかった」とショットで悩まされたが、12番で5メートルを沈めると13番も連続バーディー。来季から米ツアーでともに戦う盟友・中島啓太(25)と第1組でプレーし、スコアでも引っ張った。
プロゴルファー同士の結婚の反響は大きかったという。3日に女子ツアーの最終予選会(茨城)に臨んだ妻とも連絡を取り合い「『皆に喜んでもらえて良かったね』と(妻と)話した。連絡も頂いた。これからお互いに支え合っていけたら」と改めて決意した。
昨年は3位に入り逆転して初の賞金王を戴冠しており、思い出深い大会。ただ、初出場した20年5位、21年3位、23年2位、24年3位と頂には手が届いていない。「大好きなトーナメント。自分らしいプレーを続けて優勝を目指す」と念願の大会初Vでさらに大きな祝福を浴びる。(宮下 京香)

