【JTカップ】金谷拓実が愛のチャージで3差6位!現地で応援の新妻・吉本ここね「今夜はハンバーグかな」逆転Vへバックアップ


16番でティーショットを放つ金谷。通算5アンダーで首位と3打差の6位につけた(カメラ・今西 淳)

16番でティーショットを放つ金谷。通算5アンダーで首位と3打差の6位につけた(カメラ・今西 淳)

◆報知新聞社主催 男子プロゴルフツアー 25年シーズン最終戦 メジャー最終戦 日本シリーズJTカップ 第3日(6日、東京よみうりCC=7002ヤード、パー70)

 5打差6位で出た2024年賞金王の金谷拓実(27)=SOMPOひまわり生命=が4バーディー、1ボギーの67と伸ばし、通算5アンダーで6位。首位との差を2打縮めた。大会開幕前日(3日)に結婚を公表後、初めてプロゴルファーの妻・吉本ここね(25)=不二サッシ=が18ホールを現地応援。「うれしかった」と“愛妻パワー”で大会初制覇へと突き進む。この日ベストスコア66の吉田泰基(27)=東広野ゴルフ倶楽部=ら3人が8アンダーで首位に並んだ。

 勝負の第3日。頼もしい援軍が金谷の背中を押した。妻・吉本が見守った最終18番。急傾斜の難関ホールで魅せた。ピン約20ヤードの右ラフから、ウェッジで高く打ち上げ奥約10ヤードに落とすと、球はピン方向に傾斜を転がった。約2メートルに寄せる“美技”に、グリーンを取り囲むすり鉢状の観客席から歓声が起きた。ボギーで踏ん張り「いいアプローチができた。自分らしくプレーできた」と汗をぬぐった。熱い視線を送っていた妻も「落ち着いていた」と拍手。首位との差を2打縮め、逆転での大会初制覇を射程圏に捉えた。

 前日(5日)まで女子ツアーの最終予選会(茨城)に出ていた吉本が、この日の朝に駆けつけた。2人で会場入りし10月の日本オープン以来、吉本は18ホールを付いて応援した。「うれしかった」と金谷は1番からエンジン全開。残り120ヤードからの第2打をピッチングウェッジで“ベタピン”。パー5の17番では2オンしてバーディーを奪い、パーオン率は全体1位(約88・89%)と“らしさ”を見せた。「フェアウェーキープしたり、外してもセーブ。粘り強いプレー」とプロゴルファーの妻もべた褒めだ。

 1月に結婚したが、今季米ツアーに本格参戦した金谷と、国内ツアーを主戦場とした吉本は遠距離での新婚生活となった。「さみしかったけど、まめに連絡を取ってくれた」(吉本)と互いの試合結果の報告をするなど、支え合った。苦しい時期もあったが、米ツアー1年目の金谷は来季シード獲得につなげた。

 帰国時には共通の趣味・プロ野球観戦を楽しんだ。今季は金谷が推す広島の応援に神宮球場へ。日本ハムファンの吉本だが「私もカープのユニホームを買った。ファイターズ戦は(金谷が)グッズを買う」。二人で過ごす時間を大切にし、吉本は「朝ご飯を一緒に作ったり。私は料理初心者だけどカレーととん平焼きは『おいしい』と食べてくれた」と、短いオフも一緒に気分転換と仲良しだ。

 昨年は3位に入って逆転で初の賞金王に輝き「好きな大会」と語る。出場4回全てトップ5に入るが、頂にはまだ届いていない。ハンバーグを勝負飯とすることで有名な金谷。「今夜はハンバーグかな」と妻はほほ笑む。「とにかく自分らしいプレーで頑張りたい」と愛妻のバックアップを受け、念願の大会初制覇を果たす。(宮下 京香)

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