
7番で第2打を寄せて笑顔でグリーンに上がる蝉川
◆報知新聞社主催 男子プロゴルフツアー 25年シーズン最終戦 メジャー最終戦 日本シリーズJTカップ 第3日(6日、東京よみうりCC=7002ヤード、パー70)
最終日を残して3打差に7人が並んだ。混戦を演出したのはグリーン周りの難しさだろう。今年は暖かい日が多くてグリーン周りの逆目のラフも強く、アプローチミスする選手が目立った。グリーンは速く、ピン位置も難しくてバーディーも出るが、ボギーも出るというムービングデーとなった。
優勝争いだけでなく、賞金王争いもしびれる展開だ。賞金ランク1位の金子が終盤3連続バーディーで追い上げ、ベストスコアの66。非常に堅実なプレーで自力で賞金王を決める可能性を引き寄せた。同3位の蝉川は、今季バーディー率2位の攻撃力で5バーディーを奪取。首位と2差に迫った。
シーズン最終日に賞金王のかかる2人が、同組対決なんて私も記憶がない。選手は緊迫感がすごいが見る方は最高に楽しみだ。最終日も晴れて風も穏やかの予報。勝つしかない蝉川はいかに自分のプレーに集中してボギーを少なく、スコアを伸ばせるか。金子はポーカーフェースで1打と淡々と向き合う性格。守りながらも、パー5などでしっかり伸ばす必要がある。東京よみうりCCは17番パー5と18番パー3でスコアが激しく動く。最後までやるべきプレーに徹し切れた選手が、初の賞金王に輝くだろう。(プロゴルファー・牧野 裕)

