18歳ルーキー伊藤愛華「どん底」「悔し涙」から浮上 風にも負けずプロ初のアンダーパーで好発進


初日3アンダーの好スタートを切ったルーキーの伊藤愛華は、満開の桜をバックに笑顔でVサイン(カメラ・今西 淳)

初日3アンダーの好スタートを切ったルーキーの伊藤愛華は、満開の桜をバックに笑顔でVサイン(カメラ・今西 淳)

◆女子プロゴルフツアー ヤマハレディース 第1日(2日、静岡・葛城GC山名C=6501ヤード、パー72)

 昨年のプロテストでトップ合格を果たしたルーキーの伊藤愛華(明治安田)が3バーディー、ボギーなしの3アンダー69をマークし好発進。午前組終了時点でトップに立っている。「調子が良くないまま開幕に入って、どんどん悪くなっていってしまった。アンダーパーが出るイメージが湧かないぐらい気持ち的にも落ち込んでいたけど、やっとアンダーで回れたなって安心している」。強風に心を乱されることもなく、18歳は穏やかな笑みを浮かべた。

 6番で残り112ヤードの第2打を2メートル半につけてバーディーを先行させた。15番パー5では70ヤードの第3打をピン奥2メートル、17番パー3では5ユーティリティーで2メートル半に運び、伸ばした。風の影響で「もろアゲ(ンスト)を食らうところは20ヤードぐらいプラスして考えた」という難コンディション。16番ではグリーン左からのアプローチが2メートル残るピンチをしのいだ。

 今大会前に重田栄作コーチの元を訪れ、スイングを見直した。「私の持ち球はドローなのに、スライスを打つようなスイングになっていた。自分が打ちたい球とスイングを合わせる整理をした」。技術面のリセットに加え、メンタルコーチには今の思いを吐き出した。好調時は、目の前の一球に集中していたことを思い出した。「新しく気持ちを切り替えて挑んだ一発目でアンダーを出せた」と喜んだ。

 開幕戦から101位、104位、105位で出場3試合連続で予選落ち中。「気持ち的に打てない、振れないになってしまった。どん底ぐらいな感じまでいった」。プレー中も「なんでできないんだろう」と自分を追い込んだ。「食欲はあるし夜も眠れるけど、ゴルフ場に着いたら『大丈夫かな』ってなる」。応援してくれる人たちの期待に応えられない自分がもどかしかった。試合後に悔し涙があふれることもあった。自宅で過ごすつかの間の時間がリフレッシュだ。「ワンちゃんに会うことで、いったんゼロに戻せている」。マルチーズとトイプードルのミックス犬「こむぎ」(7歳、雌)との触れ合いが何よりの癒やしになっている。

 105位の最下位で予選落ちしたアクサレディス宮崎の翌週に、プロ初のアンダーパーをマークし、暫定トップでホールアウトした。「4日間競技の初日が終わっただけ。やっと自分の思うようなプレーができたので、明日も自分が納得いくプレーをしっかり最後までできたらいいなと思う」。今季の目標に「ルーキーイヤー中に初優勝」を掲げている。シーズンはまだ始まったばかり。スタートでのつまずきを、飛躍へのバネにする。(高木 恵)

 ◆伊藤 愛華(いとう・あいか)2007年9月26日、東京・練馬区生まれ。18歳。父・政人さんの影響で、4歳でゴルフを始める。中学時代はテニス、陸上にも励む。埼玉栄高3年時の25年7月に関東ジュニア選手権優勝。同11月に最終プロテストでトップ合格。QTランク16位。得意クラブはパター。平均飛距離は255ヤード。趣味は友達と遊ぶこと。家族は両親と妹。160センチ、53キロ。

最新のカテゴリー記事