【平塚哲二のGOLFの哲学】(2)トップ編 球筋から見つけるトップの位置


スライスや引っかけの大きな原因となるクロストップ。右肘が開き、グリップ位置が右肩より前に来ている

スライスや引っかけの大きな原因となるクロストップ。右肘が開き、グリップ位置が右肩より前に来ている

 前回は、正しいスタンスとテイクバックについて話しました。今回はトップの位置と球筋についてです。よく「正しいトップの位置が分からない」という悩みを聞きますが、実はトップの位置こそ球筋が決まる大切な要素なのです。自分がどんな球筋なのかを考えると、おのずと現状のトップの位置が分かります。


 右肩の上にグリップした手首が来る正しいトップに対し、右肘が開きインサイドに引けず手首が右肩より前に出ることでクラブヘッドが目標よりも右に向く「クロストップ」、そしてトップ位置が寝ている(低い)「レイドオフ」の3つのタイプに分かれます。


 実は、アマチュアゴルファーの大半は「クロストップ」。クロスから無理にインサイド軌道に振る(いわゆる8の字)と右にプッシュアウト、そのままアウトサイドイン軌道に振ると思い切り左に引っかけるか、こすってしまうとスライスになります。これは、前回のテイクバック編でも言いましたが、肩を回転させずに腕だけでテイクバックしてしまう場合や、もっと飛ばしたい意識からもう一度腕を振り上げてしまうオーバースイングが原因。スライスや引っかけが多い人は、スイングからトップ位置をチェックしてみましょう。一方、「レイドオフ」の人は、トップでシャフトが立ちやすくなるので、フック系の球筋やダウンブローに打つ人に多くみられます。

 

右肩の上にグリップがある正しいトップ位置

右肩の上にグリップがある正しいトップ位置

 この機会に自分の球筋を理解し、正しいトップ位置を見つけ出してください。(次回は「スライス矯正の哲学」です)

 

 ◆平塚 哲二(ひらつか・てつじ)1971年11月6日、京都府生まれ。44歳。日体大卒。94年にプロ転向。00年に初シード獲得。03年日本シリーズJTカップで初優勝。同年は約1億2222万円を獲得し賞金ランク2位。09年からアジアンツアーでもプレー。10年は同ツアー3勝で賞金ランク5位に入った。国内ツアー通算6勝。甲賀CC所属。173センチ、80キロ。