勇太、自力リオ宣言!「日本勢2番手に入って決めたい」


日本プロ選手権に向け、笑顔で練習する池田

日本プロ選手権に向け、笑顔で練習する池田

 男子ゴルフで日本勢3番手の世界ランク91位の池田勇太(30)=日清食品=が4日、11日のリオ五輪代表決定前最終決戦となるメジャー、日本プロゴルフ選手権日清カップヌードル杯(7~10日・北海道クラシックGC)で勝ち、世界ランク日本勢2番手に入って、自力でのリオ切符獲得を宣言した。また、リオ五輪ゴルフ男女日本代表の丸山茂樹ヘッドコーチ(46)と、五輪代表の強化委員長を務める日本プロゴルフ協会の倉本昌弘会長(60)は松山の五輪代表辞退に理解を示した。

 若大将が、秘めてきた五輪への熱い思いを北の大地で雄弁に語った。所属先の特別協賛大会で“ホストプロ”となる勇太はこの日朝から、1番から9ホールを練習ラウンド。その後、報道陣に囲まれて約15分間、持論を展開した。

 「リオは、今週の俺次第っていう感じでしょ? 自分が日本勢2番手に入って出たいという気持ちはずっとあった。今週勝つつもりでいるけど、英樹が出ないから3番手でも出られるっていうのは納得いかないよね」

 4日発表の世界ランクで前週、優勝した谷原秀人に抜かれて日本勢3番手の91位へ後退したが、谷原は五輪出場へ消極的な姿勢を見せている。もちろん、リオの治安やジカ熱への不安は当然ある。だが、去年まで3年間国内男子ツアーの選手会長を務めた30歳は、それ以上に強い男気に突き動かされている。「東京五輪はゴルフ業界にとってすごい起爆剤になる。たった4年しかない。本気で東京でメダルを取りたいなら、皆で協力してやらないといけない。使命感? それはありますよね」とうなずいた。

 先週、今季メジャー最終戦の全米プロ(28日開幕・バルタスロールGC)の招待状が届いた。14日開幕の全英オープンから中1週間でメジャー2戦と五輪を遠征する超過密日程となる。「五輪の開会式はこういうものだよってゴルフ界でも伝えていかないと」と、8月5日のリオ五輪開会式にも出る予定だ。09年日本プロなど過去3勝を挙げている好相性の北海道で、自力でリオ切符をつかみ取る。(榎本 友一)

 ◆リオ五輪のゴルフ 72ホールのストロークプレーで個人戦のみ実施。男子は8月11~14日、女子は17~20日に開催。コースは五輪のために新設されたレセルバ・マラペンディGC(男子7133ヤード、女子6314ヤード、パー71)。設計はギル・ハンスと女子メジャー5勝のエイミー・オルコット(ともに米国)が手掛けた。フラットな海沿いのリンクスコースで、フェアウェーは高麗芝。会場付近にはワニやカピバラなどが生息する。

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