イ・ボミ、今季3勝目!最速の1億円突破


優勝したイ・ボミはギャラリーの前で大きくVサインのポーズ

優勝したイ・ボミはギャラリーの前で大きくVサインのポーズ

 ◆女子プロゴルフツアー meijiカップ最終日(7日、北海道・札幌国際CC島松C、6520ヤード=パー72)

 昨季の賞金女王イ・ボミ(27)=延田グループ=が今季3勝目を挙げ、ツアー史上最速のシーズン14戦目で年間獲得賞金1億円を突破した。首位から4バーディー、2ボギーの70で通算10アンダーとし、ツアー通算18勝目。韓国代表として2020年東京五輪出場を誓った。大山志保(39)=大和ハウス工業=は72の2アンダー14位でリオ五輪前最後の試合を終えた。2打差2位は韓国のキム・ハヌル(27)=HITE JINRO=。

 強風の中で抜群の安定感が光った。パーセーブ率、平均ストロークなど部門別4冠のボミは序盤で勝利を決めた。1番でグリーン奥ラフから50センチに寄せ、2番は2メートルを沈めていずれもパーセーブ。同じ最終組の鈴木、岡山が1番でスコアを落とすと、最後まで首位を譲らなかった。「1、2番は大きかった。最高です。ここに来て良いプレーができて本当に良かった」と愛らしい笑顔がはじけた。

 人知れぬ苦悩からも解放された。7月上旬の全米女子オープンで予選落ちし、優勝を争っていた前週は第2ラウンドの最終18番パー5で池ポチャを連発する自己ワーストの「9」をたたいて結局18位。開幕からの連続試合トップ10記録が12戦で途絶えた。「ショックで眠れなかった。連続記録の重圧もあって、ゴルフが楽しくなかったんです」と胸の内を打ち明けた。

 しかし、大好物の北海道フードが再起への活力になった。連日、「おすし、ウニ、とうもろこし、スープカレー、焼き肉」を食べてリフレッシュ。昨年の自身と11年のアン・ソンジュ(韓国)の15試合を1試合更新するツアー最速での1億円突破に「うれしいです。(連続)トップ10の記録がなくなり、もっと頑張らないと、と思っていたので」と笑顔を見せた。

 次の目標は韓国ツアーの永久シードが得られる「20勝」。31歳で迎える東京五輪にも目を向けた。「もちろん、出てみたい」。無敵の女王の記録ずくめの戦いは続く。(榎本 友一)

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