片岡、「伊能忠敬」子孫キャディーのために逆転V!


通算2勝目を挙げ、伊能恵子キャディーに“逆お姫様抱っこ”で祝福される片岡大育

通算2勝目を挙げ、伊能恵子キャディーに“逆お姫様抱っこ”で祝福される片岡大育

 ◆男子プロゴルフツアー トップ杯東海クラシック最終日(2日、愛知・三好CC西C、7315ヤード=パー72)

 首位と2打差の3位で出た片岡大育(27)=Kochi黒潮CC=が6バーディー、ボギーなしのベストスコア66で回り、通算16アンダーで逆転Vを果たした。昨年5月の関西オープン以来となる通算2勝目。「姉さん」と慕う伊能恵子キャディー(47)とのタッグでは初優勝となり、互いに涙を流して喜びを分かち合った。9月から体調管理のために禁酒を始めたが、この日だけは祝杯を上げる。

 この人のために勝ちたかった。約30センチのウィニングパットを沈めた片岡は、右手で口を覆って涙を流す伊能キャディーと抱き合うと、こらえきれなくなった。「泣かないと思っていたんですけど。すいません…」。苦楽を共にした相方につられて号泣。グリーンを囲む大観衆がゆがんで見えた。

 最終18番、残り179ヤードの第2打。グリーン右の池を恐れず、6アイアンでピン右2メートルに乗せた。バーディーこそ逃したが池田、谷原と合計27勝の実力者との最終組で66をマーク。最終日唯一のボギーなしで3打差を逆転した。

 伊能さんの予定が合わず、別のキャディーで臨んだ15年5月の関西オープンで初優勝。以降は伊能さんと組んで何度もV争いを演じたが、2位が3度であと一歩届かなかった。「私と組んだら勝てないんじゃないか」。そんな思いまで抱える“姉さん”にキャディー通算9勝目をプレゼント。「伊能さんのために早く勝ちたかった」

 昨季終盤、伊能さんから今季の契約更新の意思を問われた。「いなくなったら僕はどうしたらいいんですか?」。全幅の信頼を寄せる相手とのコンビ解消は頭になかった。伊能さんは片岡と専属契約する前の14年以降はキャディーの仕事を減らしていく考えだったが「人としても大好きだし、彼のプレーをもっと間近で見ていたい。勝つまでは一緒にやろう」と決断。今季からマネジャー業も請け負い、ホテルの手配や車の運転などサポートを続けてきた。

 表彰式後の写真撮影では身長176センチの伊能さんが167センチの片岡を“逆お姫様抱っこ”。「一瞬ですよ!」とカメラマンに注意を促した姉さんは「重~い!」と絶叫した。20歳下の片岡が「姉さんにとって池は水たまりでしょ? またげちゃうよね?」といじる間柄。海外志向は強いが、今季は国内ツアーに専念する見通し。これからも2人の戦いは続く。(浜田 洋平)

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