畑岡奈紗、10日にもプロ宣言!宮里藍超え史上最年少17歳8か月


プロ転向を明言した畑岡奈紗は、笑顔で練習ラウンドを行った(左は母でキャディーの博美さん)

プロ転向を明言した畑岡奈紗は、笑顔で練習ラウンドを行った(左は母でキャディーの博美さん)

 女子プロゴルフの国内メジャー、日本女子オープンを史上初めてアマチュアで制した畑岡奈紗(なさ、17)=茨城・ルネサンス高3年=が4日、早ければスタンレーレディス(7~9日、静岡・東名CC)後にプロ転向する意向を表明した。日本女子プロゴルフ協会(LPGA)側では、日本ツアーへの単年登録を申請すれば認める方針で、10日にも宮里藍の18歳3か月を更新し、女子最年少のツアープロが誕生する。

 早くもゴルファー日本一の風格を漂わせた。畑岡は、スタンレーレディスの会場となる東名CCでの練習ラウンド後、決然と言い放った。報道陣からプロ転向について問われると「昨日、両親と話はしました。プロにはなりたいですね。(期限の21日までに?)はい、そうですね」。自らの口で、はっきりとプロ転向の意思を表明した。

 ツアーへの単年登録は「優勝した日の翌日から2週間経過後最初に到来する金曜日まで」の期限内に、所定の書類に記入して50万円の登録料を支払う必要がある。畑岡の場合は21日が登録期限。今大会後、12日には渡米し、17日から23日まで米ツアーの第2次予選会を受験予定。3日のLPGAの理事会で既に畑岡側の申請が出た場合、承認する方向性を確認済み。そのため、最速で10日が史上最年少ツアー女子プロ誕生のXデーとなりそうだ。

 単年登録すると「優勝した翌日から365日以内に開催されるツアー競技に出場することができる」ようになる。畑岡の場合、来年の日本女子オープン前週まで1年間の大会に出場が可能となる。日程的に考えると国内プロデビュー戦は、最速で樋口久子・三菱電機レディス(28~30日・武蔵丘GC)。昨年大会は初日、2日目と首位で鮮烈なツアーデビューを果たした。また、日本女子オープンの優勝で出場権を得た今季最終戦のLPGAツアー選手権リコー杯(11月24~27日・宮崎CC)が、プロメジャー初戦となる可能性もある。

 一方で海外志向が強い。あくまでも第一目標は来年からの米ツアー参戦だ。今年4月のスウィンギングスカート・クラシックで米ツアー・デビュー。50位でローアマを獲得し「雰囲気が好きになりました」と目を輝かせる。米ツアー2次予選会を突破すれば、12月の最終予選会を受ける意向。この日も「できれば来年から、米ツアーで活躍したいです」と夢として掲げた。

 プロ転向を果たし、来年の開幕戦から日本女子オープンの前週までに今季の賞金シード選手以上の賞金を獲得すれば、再来年のシードも確保できる。憧れのプロを「宮里藍さん」と話す畑岡。次々と藍の記録を塗り替えるNASAロケットがエンジン全開で、いよいよプロの世界へ羽ばたく。(榎本 友一)

 ◆畑岡 奈紗(はたおか・なさ)1999年1月13日、茨城・笠間市生まれ。17歳。母の影響で11歳から本格的にゴルフを始めて13年関東ジュニア選手権2位。中学3年から国内男子ツアー48勝の中嶋常幸が主宰する「トミーアカデミー」に入り、14年日本ジュニア女子15~17歳の部2位。15、16年世界ジュニア選手権優勝。15年国体女子優勝。16年日本女子アマ2位。16年全米女子アマ8強入り。16年日本女子オープン優勝。158センチ、62キロ。家族は両親と妹。

 ◆最年少ツアープロ 男子では、07年5月のマンシングウェアKSBカップを史上最年少の15歳245日で制した石川遼が、08年1月にプロ転向を表明。1978年の山浦記義の16歳11か月を更新し、16歳3か月の史上最年少のツアープロとなった。女子では03年9月のミヤギテレビ杯ダンロップ女子を制した宮里藍が、翌月にプロ転向を宣言。1984年の足立香澄の18歳4か月2日を更新し、史上初女子高生ツアープロとなった。

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