◆男子プロゴルフツアー ツアーワールド・カップ第3日(8日、茨城・石岡GC)
悪天候による1時間42分の中断を挟み、日没のため2組6人がホールアウトできなかった。3位で出たツアー未勝利の額賀辰徳(32)=フリー=が16番を終えて9バーディー、2ボギーで通算13アンダーとし、同組の宮里優作(36)=フリー=と並び暫定首位に立った。首位で出た宋永漢(25)=新韓銀行=が、11アンダーで暫定3位。リオ五輪日本代表の池田勇太(30)=日清食品=が暫定5位、同代表の片山晋呉(43)=イーグルポイントGC=が暫定6位につけた。
プロ11年目の額賀が、同組で回った「アニキ的存在」と慕う宮里優との“バーディー競演”でリーダーズボードを駆け上がった。8番では10メートルのロングパットを沈め、9番では残り105ヤードを56度ウェッジでピン20センチに絡めるなど、12番まで5連続バーディー。宮里優とともに7つスコアを伸ばし、「2人で入れ合う展開が続いて楽しかった。不思議な感じ」と振り返った。
ツアーNO1の飛ばし屋は、5番で今大会トップの336ヤードを記録した。パー4の1、10、12番では、使いこなすプロがほとんどいない2アイアンでティーショットを打ち、いずれもバーディー。「270ヤードぐらいは飛ぶ。(皆さんも)2アイアン、買ってください」と胸を張った。
昨年11月のダンロップフェニックスでは、宮里優と自身初の最終日最終組を経験。自身は3位から15位と崩れ、宮里優はそのまま逃げ切って優勝した。「練習ラウンドもほぼ毎週一緒に回るし、食事にも連れていってもらっている」という「アニキ」と再び優勝を争うことになった。「本当のビッグチャンス。ダンロップと逆の結果になれば恩返しになるかな」。悲願のツアー初優勝と「アニキ超え」に挑む。(勝田 成紀)
◆額賀 辰徳(ぬかが・たつのり)1984年3月28日、茨城・鹿嶋市生まれ。32歳。14歳でゴルフを始め、中央学院大では日本オープンのローアマ、関東アマなど多くのタイトルを獲得。06年にプロ転向。過去4度ドライビングディスタンス賞に輝いており、今季も平均304・25ヤードで2位(日本人首位)。ツアー最高位は09年マイナビABC選手権の5位。賞金ランクは15年の61位が最高。183センチ、80キロ。