藤本、逆転シード見えた!単独17位以上が条件…33→17位浮上


1番、ティーショットを放ち打球の行方を見る藤本麻子

1番、ティーショットを放ち打球の行方を見る藤本麻子

 ◆女子プロゴルフツアー 大王製紙エリエールレディス第3日(19日、愛媛・エリエールGC=6474ヤード、パー72)

 33位で出た賞金ランク52位の藤本麻子(26)=フリー=は4バーディー、ボギーなしの68で回り、通算8アンダーの17位タイに浮上した。逆転での7年連続賞金シード入り(賞金ランク50位まで)に向け、最終日は単独17位以上が条件となるがショット、パットの好調を持続して父子タッグで攻め続ける。今季2勝のテレサ・ルー(29)=太陽生命=が、20アンダーの単独首位をキープし、通算12勝目に王手をかけた。

 朝方までの雨と風による難条件も、藤本は出場54選手で3人だけのボギーなしでのラウンドだった。前日、キャディーの父・信吾さん(52)から指摘された「ハンドファースト」(アドレス時にグリップを体の中心よりも飛球線よりに構える)を徹底。「ティーショットが右に出ることがあったけど、大きなミスにはならなかった。あと気持ち悪い、厳しいパーパットを沈めることが出来た」と納得の表情を見せた。

 ツアー1勝も11年の14位を最高に、6年連続で賞金シードを獲得してきた。今年9月に「ゴルフ人生で初めてくらい」の故障に見舞われた。両足首が腫れ、水がたまって痛んだ。医師から休養をすすめられ、出場登録していた米ツアー2次予選会もキャンセル。直近5戦は予選落ちが3度で前週、2か月ぶりに予選を突破して賞金を加算した。今はストレッチなどでケアし「大丈夫です」と話す。

 10月末、師匠でもある信吾さんにキャディーを依頼した。「小さい頃から見てくれているので心強い。一つでもバーディーを取って行こうという気持ち。一緒の方向を向いている」。地元の岡山弁で相談しながら“共闘”を続ける。

 賞金ランク50位とは約80万円差で、単独17位(賞金128万円)以上がシード死守への条件となる。コースとの相性は良い。アマチュアだった06年大会は、父とのコンビで出場して10位。別のキャディーと組んだ3年前の大会は2位だった。「もう周りを気にする余裕はないので目の前のことに集中しないと」。親子二人三脚で来季の出場権をつかむ。(榎本 友一)

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