高橋恵4アンダー68、プロ1勝王手…10年には13歳でV「あの時とは違う」


 ◆日本女子プロゴルフ協会 新人戦 加賀電子カップ(8日、千葉・グレートアイランドC、6526ヤード、パー72)

 第1ラウンドが行われ、2010年の下部ツアーで、国内のプロツアーでは史上最年少の13歳で優勝した高橋恵(20)=フリー=が4アンダー68で回って単独首位発進を決めた。かつての「天才少女」が、プロ転向後初勝利を狙う。2打差2位に、プロゴルファーの川岸良兼(50)の娘である史果(22)=フリー=がつけた。大会は2日間で行われ、優勝者には来季開幕戦の出場権が与えられる。

 迷いはなかった。最終18番。高橋は約3メートルのボギーパットをど真ん中から沈めた。2打目を池に入れながら1パットでしのいで首位発進。6バーディーを奪う内容に「いいゴルフができた。最後は昨年なら3パットしてる」と手応えをにじませた。

 10年7月の下部ツアー、ANAプリンセスカップを13歳11か月で優勝。男女通じて国内ツアー史上最年少V記録を樹立し「天才少女」と騒がれた。しかし大きな期待は、重圧に変わり絶不調に。「アマでも、どの試合でも勝てなくなった」

 転機になったのは昨年7月のプロテスト。「不合格になった後、3週間ほどパットの練習をやめた」。ボールを転がさず、自身と向き合い「ラインを読んで、その通りに打つ。それだけに集中したら良くなった」という。

 今年7月、2度目のプロテストで合格し、最終予選会は7位で来季の女子ツアー出場権も獲得した。「6年前は勢いだけで勝った。あの時とは違う」。今年のプロテスト合格者21人が集まった新人戦。プロ初勝利は譲らない。(高橋 宏磁)

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