池田勇太「17年は世界に向かっていく」日本の賞金王は充実調整でマスターズへ


マスターズ 公式練習2日目 2番、第2打を放つ池田勇太

 ◆米男子プロゴルフツアー第81回マスターズ(6日開幕、米ジョージア州オーガスタナショナルGC)

 【オーガスタ(米ジョージア州)4日=榎本友一】第81回マスターズは6日に当地のオーガスタナショナルGCで開幕。6年ぶり3度目の出場となる池田勇太(31)=フリー=は4日、18ホールの練習ラウンドを行った。日本勢最多の4日連続計63ホールを回り、入念にコースをチェック。昨季日本ツアー賞金王は、契約するマスターバニーエディションの真っ赤なキャディーバッグやヘッドカバーなどに日の丸をあしらい、日本代表の誇りを胸に世界に挑む。

 日本の賞金王は充実の調整を続けている。池田は昨年2勝を挙げた坂井恵キャディー(39)とともに、1日から2日連続で18ホールを練習ラウンド。3日は早朝から9ホールを回り、4日も早朝から18ホールを消化。「僕にとって1つの目標はここですから。前回(11年)までのイメージは変に出さないように、今回感じた印象を受け入れようと思っている。調子はかなり上がってきている。7割くらいは良い感じに仕上がってきているかな」と日焼けした顔をほころばせた。

 プロ10年目の昨年、日本ツアーで3勝を挙げて悲願の賞金王に輝いた。昨年末の世界ランクで33位に入りマスターズ切符を手にした。日本人の賞金王が翌年のマスターズに出場するのは14年の松山英樹以来。「2017年は世界に向かっていく。海外でもしっかり活躍していきたい。マスターズは1つのヤマの頂点を持って行くところと思っている」と、日本ツアーの賞金王として強い責任感をにじませた。

 3月の世界選手権シリーズ、メキシコ選手権から帰国後、高山病にかかった。「息苦しい感じがずっと続いて。胸が苦しかったので病院にも行って点滴も受けた」。2週前の米ツアー、デル・マッチプレーも「ご飯も食えなかった」状態で1次リーグ敗退。その後は帰国せず、今大会に向けてオーガスタから車で約3時間のアトランタに居残った。練習やラウンドを重ねて微調整を行い「体も戻った」と、アイアンの切れや飛距離も復調した。

 10年のマスターズは初日を初出場の日本人最少ストロークの70(17位)で滑り出した。日本人最年少(当時)の24歳で予選を突破し、初出場の日本人最高の29位で終えた。「世界に向かって戦わなきゃいけないし、挑戦しなきゃいけない」。熱い気持ちを胸に、上位進出を目指していく。

 ◆池田 勇太(いけだ・ゆうた)1985年12月22日、千葉市生まれ。31歳。6歳の時に祖父・直芳さん(故人)の影響でゴルフを始め東北福祉大に進学。03年世界ジュニア優勝など多くのタイトルを獲得して07年11月にプロ転向。09年の日本プロで初優勝しツアー通算16勝。13年から15年までは選手会長も務め、3勝を挙げた昨季は悲願の賞金王に。176センチ、76キロ。

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