ジャンボ痛恨3パット…エージシュートにあと1打「何の話?」


1番、ティーグラウンドで気合の入った表情を見せる尾崎将司

1番、ティーグラウンドで気合の入った表情を見せる尾崎将司

 ◆報知新聞社後援 男子プロゴルフツアーメジャー第1戦日本プロ選手権日清カップヌードル杯第2日(12日、沖縄・かねひで喜瀬CC)

 歴代最多94勝の尾崎将司(70)=セブン・ドリーマーズ・ラボラトリーズ=が自身4年ぶり、ツアー史上2度目のエージシュート(年齢以下のスコアで回ること)を、あと1打で逃した。

 最終18番パー5をパーでまとめれば達成だったが、6メートルから3パットでボギー。3バーディー、2ボギーの71で通算4オーバー67位で2打及ばず予選落ちした。

 70で回った谷口徹(49)=フリー=が10アンダーで単独首位を守った。

 歴史的瞬間を見ようと、多くのテレビカメラやギャラリーが18番グリーンに駆け寄った。70歳のジャンボはパーならスコアは70。66歳だった13年つるやオープン初日に62を出して以来2度目、メジャーでは初のエージシュート達成だった。第3打を6メートルに乗せた。バーディーパットは1メートルショート。間髪入れずに打ったパーパットは左カップ外側を半周近く転がり、わずかに外れた。

 181センチ、90キロの巨体を揺らしてクラブハウス内のソファに腰掛けると「何の話? 70でエージシュートというのもピンとこないな」と無関心を装った。「(18番奥のピン位置に)あんなとこに切るかっていうくらい。上りだから普通にいけばいいと思ったが」と少しだけ悔しさをにじませた。

 今季開幕前に「ラストステージだと思ってやる。シニアはない」と明言し、不退転の決意で臨んだ。1970年のプロ入りから48年目。腰痛などを抱え、盟友の青木功や中嶋常幸から何度もシニアツアーに誘われながらも、あくまでレギュラーツアーにこだわる。風の吹く16、17番はともに1メートルにつけて連続バーディーを奪い、アップダウンの激しいコースで健在ぶりを証明。「まあまあ雰囲気が出てきた。10ヤード飛距離が伸びれば(さらに)前向きな気持ちが出る」と語った。

 ここ10年は石川遼、小平智、藤本佳則ら教えを請う若手に、ツアー会場や自宅で惜しげもなく技や考えを伝授している。選手会長の宮里優作は「(技術を)伝えたいというメッセージだと思う」と尊敬のまなざしを向けた。

 4年ぶりの予選通過には2打届かなかったが、15年の日本プロ日清カップ第2日(69)以来2年ぶりのアンダーパーを記録。25日開幕の次戦・ミズノオープンに向け「次にはつながる」と力を込めた。杉原輝雄が持つ68歳311日の最年長予選通過記録更新も、十分に期待できる。(岩原 正幸)

最新のカテゴリー記事