◆米女子プロゴルフツアーメジャー第2戦 全米女子プロ選手権最終日(2日、米イリノイ州オリンピアフィールズCC)
27位で出た宮里藍(32)=サントリー=は3バーディー、3ボギー、1ダブルボギーの73とスコアを落とし、通算イーブンパーの36位で終えた。5月の引退表明後、最初の海外メジャーが終了。次戦は2週後の全米女子オープンに出場する。73で回った野村敏京(24)=フリー=も36位。ダニエル・カン(米国)が13アンダーで初優勝をメジャーで達成した。
藍は笑顔で終えた。通算50度目のメジャーは序盤からパットが入らず、グリーン上で苦戦。17番でも1メートルから2度外すなど4パットでダボとしたが、18番第4打でグリーン左奥から52度ウェッジを握り、チップインバーディーでイーブンに戻した。「あれが入って終わるのと、入らないでは全然違う。手応えを感じる4日間」。36位にも、ファンや関係者に「We will miss you」と声をかけられて喜んだ。
5月に引退表明後、初のメジャーを終えた。残る3つのうち出場権がないのが、04年に19歳でメジャー初挑戦した8月の全英女子オープンだ。自力で出るには次戦(13日開幕)の全米女子オープンで優勝するか、マラソン・クラシック(20日開幕)で有資格者を除く上位5人に入るのが条件。特別推薦の可能性も残るが、昨年大会に同権利で出場したのは1人しかおらず、日本人は過去にいない。厳しい道のりだが、大会関係者は「宮里さんは実績もあるし、世界ランク1位にもなった。可能性はある」とゼロではないことを示唆した。
今週はラウンド後に日本にいる父・優さん(71)から電話で助言も。「気持ちとしては先週から十分戦う気持ちでやっている」。悲願のメジャー制覇へ、最後まで気力で勝負する。