松山英樹、見えた!年間総合王者 獲得賞金&積算ポイントで首位浮上


優勝トロフィーを掲げる松山(ロイター)

優勝トロフィーを掲げる松山(ロイター)

 ◆米男子プロゴルフツアー世界選手権シリーズブリヂストン招待 最終日(6日、米オハイオ州ファイアストーンCC、7400ヤード=パー70)

 米ツアー今季3勝目となる、通算5勝目を挙げた松山英樹(25)=LEXUS=は、今季獲得賞金とともにフェデックスカップポイントの積算でも首位に浮上した。東北福祉大ゴルフ部の恩師・阿部靖彦監督(55)から「日本人初の年間総合王者を目指せ」などと厳命を受けたことが7日、判明。プレーオフシリーズ4戦が行われる9月までは米ツアーに専念し、日本男子初のメジャー制覇とともに米ツアー年間総合王者の夢も追う。ともに70で回った小平智(27)=Admiral=は47位、谷原秀人(38)=国際スポーツ振興協会=は50位で終えた。

 日本の怪物の目には、メジャー制覇と並んでもう一つ“大きな獲物”が映っていた。今季3勝目を挙げた松山は、獲得賞金は日本男子史上最高の773万4907ドル(約8億5000万円)となった。さらに、米ツアーの年間王者を決める積算ポイントも550ポイントを上積み。スピース、D・ジョンソンをかわして3位から一気に首位へと浮上した。

 世界最高峰の米ツアー。その年間総合王者は、メジャー王者とは違う意味で「世界一」と言われる。日本女子では1987年に岡本綾子が米ツアーの賞金女王に輝いているが、日本男子の年間王者はまだいない。関係者によると、松山は9月のプレーオフ(PO)シリーズ終了までは米ツアーに専念。全米プロ後は1週間休養し、今月末からのPOシリーズ4連戦に備える予定だ。年間総合王者に1000万ドル(約11億800万円)のビッグボーナスが与えられるサバイバルマッチ。松山は昨年の総合13位が自己最高だが、総合王者になるには4連戦での優勝が欠かせない。

 先月の全英オープン後、一時帰国して静養。阿部監督らと会食した。その席で大学時代4年間指導を受けた恩師から熱いゲキがとんだ。「年間総合王者には日本人はまだ誰もなったことがない。そのチャンスが今あるんだから、狙う気持ちでいかないと駄目だぞ。ボーナスと合わせて年間20億円稼ぐつもりで頑張れ」―。松山は「確かにそうですね」とうなずいたという。

 プロ意識の塊。「プロである以上は常に優勝を目指し、賞金を稼ぐ」がモットーだ。初代王者ウッズの背中を追い、歴代11代目の王座に就き、年間20億円超えの大金と「世界最強」の称号を手に入れる。

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