川岸良兼が2差5位発進…シニア初Vで父の威厳示すぞ


2打差5位の好スタートを切った川岸良兼(日本プロゴルフ協会提供)

2打差5位の好スタートを切った川岸良兼(日本プロゴルフ協会提供)

 ◆男子ゴルフシニアツアー ファンケルクラシック第1日 (18日、静岡・裾野CC=7009ヤード、パー72)

 レギュラーツアー6勝の“元祖怪物”川岸良兼(50)=フリー=が5バーディー、2ボギーの69で回り、首位と2打差5位につけた。車で約30分の近隣で次女の史果も9位と好発進。「俺より偉いと思っている」という娘に威厳を示すためにもシニア初Vを狙う。67で回ったタイのプラヤド・マークセン(51)=フリー=が首位に立った。

 怪物の豪打は健在だ。13番パー4で川岸は第1打をフェアウェーど真ん中にかっ飛ばすと、残り155ヤードの第2打を8アイアンでピン1メートルへピタリ。「やったぜ!という感じ」。自画自賛の一発で難易度2位の難関ホール(平均4・37)を攻略した。2打差の5位。シニア初Vを視界に入れる好スタートを決めた。

 昨年12月6日に50歳となり、今季からシニアツアーに参戦。“大物新人”として存在感たっぷりだが、家庭内の立ち位置は微妙だ。今週、男子シニアと女子の両ツアーは車で約30分の距離で開催されている。次女・史果とキャディーを務める長女・紘子さんは川岸の宿泊ホテルの近くに滞在中。「LINE(無料通信アプリ)でメシでも行くか?と誘ったらムシだった。電話には絶対に出てくれない」と苦笑い。間を取り持ってもらうため、妻・麻子さんに電話をしたが「忙しいんじゃないの」とあしらわれたという。「史果は自分の方が上だと思っているみたい」と嘆きつつ、表情はうれしそうだった。

 未勝利の史果に対し、川岸は6勝を誇る。日本ゴルフ史上初となる男女両ツアー親子優勝は娘次第。直線距離で20キロ弱の地で戦う娘2人の健闘を知り「頑張っているね」と目尻を下げた。「最終日最終組で回りたい」と意気込む父。親子で同時Vなら日本ゴルフ史に残る快挙になる。(竹内 達朗)

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