◇ゴルフ日本ジュニア選手権 男子15~17歳の部最終日(18日、埼玉・霞ケ関CC東C、参加62人(男子12~14歳の部、女子12~14歳の部、同15~17歳の部=霞ケ関CC西C、参加30人、参加32人、参加41人)曇り、微風)
男子15~17歳の部が全長7466ヤードの20年東京五輪会場で行われ、3打差3位で出た鈴木晃祐(こうすけ、17)=西武台千葉高2年=が2バーディー、1ボギーの70で回り、通算1アンダーで逆転優勝。出場唯一のアンダーパーで昨秋に五輪コースへと改修後、初の公式戦王者となった。杉浦悠太(15)=福井工大福井高1年=が1打差の2位。
1打リードで迎えた17番パー4。先に杉浦がバーディーを奪って首位に並ばれた直後、鈴木は2メートルを入れ返して伸ばし、単独首位のまま最終18番パー4へ。鈴木はグリーン左ラフ25ヤードから、3打目の下りの難しいアプローチを1メートルへ寄せてパー。安定したショートゲームを武器に、初の日本タイトルをつかみ「緊張したんですけど、自分のプレーに集中しました。本当に夢みたいです」と笑顔で優勝トロフィーを曇天の空の下、高々と掲げた。
一方、9打差28位スタートの石川航(わたる、17)=県浦和高3年=は4バーディー、2ボギーの69をマーク。2番で残り120ヤードからウェッジで1・5メートルにつけて伸ばすなど、五輪コースでこの日5人しかいないアンダーパーをたたき出して自己最高の9位に食い込んだ。「最終日はアンダーパーで回りたいと考えていた。手応えのある試合になりました」と胸を張った。次週は、日本ツアーのRIZAP・KBCオーガスタ(24日開幕・芥屋GC)に主催社推薦で出場する。昨年は予選落ちしたが「ショットの調子が良くなっているので、来週も頑張りたい。予選突破が目標です」と目を輝かせた。
▽女子15~17歳の部 初日から首位を走った菅沼菜々(17)=埼玉栄高3年=が3バーディー、5ボギーの75で回り、通算4アンダーで完全優勝を飾った。前半一時は4打リードしたが、9番からまさかの4連続ボギー。長野未祈(16)=麗沢高2年=と首位に並んで迎えた18番では、バンカーから1メートルに寄せてパー。相手がボギーで初の全国優勝を果たした。緊張しいな性格。「大事なパットの前には必ず見ました」と、ヤーデージブックにしのばせた大好きなアイドルグループ「Sexy Zone」の佐藤勝利の写真を何度も見て勇気をもらった。「すごく落ち着けました。優勝なんて、もうビックリです、信じられないです」と満面の笑み。
▽男子12~14歳の部 2打差2位で出た久常涼(14)=岡山・津山東中3年=が6バーディー、1ボギーの66で逆転V。173センチ、70キロで平均飛距離290ヤードの飛ばし屋は、2位に7打差をつけての圧勝劇に「ショットの調子がめちゃめちゃ良くて。パーオンを逃したのは最終18番だけでした」と笑顔。3番で4メートルの上りのスライスをねじ込んで伸ばし、首位に浮上すると好ショットを連発。「良い流れを作れました」と前半で4つスコアを伸ばし、独走で初の日本タイトルを手中におさめた。
▽女子12~14歳の部 1打差2位スタートの堤姫乃(15)=沖学園中3年=が5バーディー、1ボギーの69で回って初優勝を飾った。「昨日からショットが安定していて、今日はパットも入ってくれた。楽しくプレーできました」とほほ笑んだ。初日はショットが乱れて2バーディー、6ボギー、2ダブルボギーの81。首位と7打差の24位発進と出遅れたが「クラブごとに微調整したら良くなった」と第2日は67、最終日69。驚異的なV字回復での大逆転劇に「自分が一番ビックリしています」と笑った。