藍、2差4位 18位から急浮上一時首位


 ◆米女子プロゴルフツアー ポートランド・クラシック第2日(1日、米オレゴン州コロンビアエッジウオーターCC)

 今季限りで引退する宮里藍(32)=サントリー=は6バーディー、1ボギーの67で回り、通算8アンダーで18位から首位と2打差の4位に浮上。一時は首位に立ち、米国最後の大会で米ツアーの公式サイトでもトップニュースに挙げられる活躍を見せた。2位で出た畑岡奈紗(18)=森ビル=は70の7アンダーで7位。ステーシー・ルイス(32)=米国=、ブルック・ヘンダーソン(19)=カナダ=、田仁智(23)=韓国=が10アンダーで首位。

 引き締まった表情で、藍はショットを次々にピンに絡めた。パット数は前日より1つ少ない26。高い集中力と精度でスコアを伸ばす姿は全盛期を思わせた。現地テレビのインタビューでは「引退を考え直しては」との質問も飛んだ。「引退を決めて本当に良かったと思っている。今は自分のプレーをすごく楽しんでいる」とほほ笑みで応じた。

 序盤の12番。第3打を20センチにつけたバーディーで「流れが良くなった」。13、15番は1メートルに寄せ、後半2番はグリーン手前から6ヤードをパターで沈めて伸ばした。フェアウェーをほぼ外さず、小技もかみ合って67の8アンダーで2打差の4位に浮上。昨年4月以来、約1年5か月ぶりの5位以内での予選通過に「まだ折り返し地点。でも、いい位置にいるのは間違いない」と高鳴る鼓動を抑えた。

 14日開幕のメジャー、エビアン選手権(フランス)を現役最後の試合にすると公表し、12年間戦った米国でのラストマッチ。優勝圏内に割って入る活躍を受け、米ツアーの公式サイトがこの日のトップニュースとして紹介した。ドライバーを振り切る美しい写真とともに掲載。32歳での引退、10年大会の覇者であることなどが紹介され、藍も「とても素晴らしい思い出がある。このトーナメントを愛してるし、みんなが大好き。とても協力的だから」と感謝の気持ちをコメントした。

 勝てば5季ぶりの米ツアー通算10勝目。距離が比較的短く、ホールが高い松の木で分けられている。ティーショットの精度が高い今の藍なら、パット次第で面白い戦いができそうだ。「ここからが自分の勝負どころ。チャンスをしっかり生かしたい」。最後にひと花咲かせる姿を、もちろん見せたい。

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