優作「取りすぎた」10バーディー…大会新61首位発進


18番でバーディーを決め、ギャラリーの声援に応える宮里優作(カメラ・谷口 健二)

 ◆男子プロゴルフツアー ツアー・ワールドカップ第1日(5日、愛知・京和CC=7190ヤード、パー71)

 賞金ランク3位の宮里優作(37)=フリー=が10バーディー、ボギーなしの大会新の61をマーク。約4年ぶりの単独首位発進を決めた。右手首痛を抱える名古屋市在住の選手会長は、通算6勝目&初の賞金王の座に向け最高のスタートを切った。プロ11年目の日高将史(31)=フリー=、ツアー2勝のH・W・リュー(36)=韓国=が3打差の2位。

 秋晴れの準地元で記録的なバーディーラッシュをかけた。早朝スタート組の優作はショット、パットともに尻上がりにさえ、ツアー自己記録を2打更新。ツアー歴代6位に並ぶ61に「ちょっと(バーディーを)取り過ぎたかな。明日はピン位置が難しくなると思うので、他の選手に申し訳ないですね(笑い)。一喜一憂せずに淡々と業務をこなしている感じで、シンプルに全部考えることができた」と、記録的な一日を笑顔で振り返った。

 8月から右手首痛を抱え、痛み止めを服用してプレー。10番から出て、序盤は痛みでショットのフィニッシュを取れない場面が続出した。それでも14番で、10ヤードの尾根越えの寄せがチップインバーディーとなると流れが一変。「痛み止めが効いてきた」後半は得意のショットもさえて1番で2メートル、2番と3番で3メートル、6番で2メートル半、7番は6メートル、8番は2メートルを沈めてハーフ自己最少の29。この日最少の21パットに「けがの功名ですね」と笑った。

 臨戦態勢を敷く。名古屋市内の自宅から通えない距離ではないが、あえて4日からホテルに宿泊中。「子供たちからはブーブー言われてますけど。集中したいので」と明かした。前週、ドライバーのシャフトを軟らかく変更し居残り練習。手首痛が悪化し「今週は練習しないでいきます」と今季残り9連戦を見据える。

 前週、優勝した小平が賞金ランク首位へ浮上し、優作は3位へ後退。「そろそろ今季3勝目に向けてギアチェンジしないと。優勝すればチャンスはある」と優作。ツアー史上初の選手会長賞金王へ向け、マイペースを貫く。(榎本 友一)

 ◆国内男子ツアーの最少ストローク記録(資料の残る1985年以降) 1位は石川遼の58(12アンダー)で10年中日クラウンズ最終日にマークした。2位は倉本昌弘の59(12アンダー)で03年アコムインターナショナル第1日。3位は松村道央の60(10アンダー)14年中日クラウンズ第1日など3人。6位の61は優作の他、池田勇太(10アンダー)16年ダンロップフェニックス最終日など計22人がマークしている。

最新のカテゴリー記事