畑岡奈紗、2年間米ツアー出場権獲得へ首位発進


18番、競技を終えてアリヤ・ジュタヌガーンと笑顔であいさつする畑岡(左)(カメラ・矢口 亨)

18番、競技を終えてアリヤ・ジュタヌガーンと笑顔であいさつする畑岡(左)(カメラ・矢口 亨)

 ◆米女子プロゴルフ協会公式戦 TOTOジャパン クラシック第1日(3日、茨城・太平洋C美野里C)

 畑岡奈紗(18)=森ビル=が6バーディー、ボギーなしで、米ツアー自己最高の66をマークして初の首位発進を決めた。優勝すれば今月末の最終予選会(QT、米フロリダ州)を受けずに来季から2年間の米ツアー出場権を獲得。地元・茨城の大声援を味方に“一発合格”に挑む。国内賞金ランク2位の鈴木愛(23)=セールスフォース=ら7人が6アンダーで首位に並んだ。

 畑岡がロケットスタートを決めた。12番で3メートルの好機を逃して迎えた14番グリーン上。8月のコンビ結成後、国内6戦2勝&2位2回の小俣裕次朗キャディー(42)から「そろそろ入れろよ!」とゲキが飛んだ。「怒られるのは嫌」。3メートルを沈めると15番は5メートル、16番は13メートル、17番も1メートルを決め4連続バーディー。日本ツアーでは過去2度あるが、米では初の首位発進に「今日は90点」と満足そうに自己評価した。

 米ツアーでの66は、9月のポートランドクラシック初日の67を1打更新する自己ベスト。首位に立つのも20戦目(アマでの1戦含む)で初めてだ。コースまで車で約30分の自宅通勤で「のんびりしちゃう。あまり(ペットの)犬に遊ばれないように」と冗談を飛ばしながら「バーディーの時、大きな声援があった」と地の利を生かした。

 2週連続で最終日が台風で中止となり2位に終わったが、照準は今大会に合わせていた。米ツアーメンバーでもある畑岡が優勝した場合は18、19年と2年間の米出場権が得られる。上位20位までに入る必要のある5日間のQTは1年シードのため、フロリダまで行かずに済む今大会での“一発合格”を望むのは当然だ。

 第2日は連日見守る両親に加え、高校受験を控える妹・利安(りあん)さん(15)が初観戦することも判明した。目標スコアは大会前に小俣キャディーと15アンダー(昨年優勝は13アンダー)に設定。「今日も何度かロングパット(ピンの遠く)に付けてしまったので、そういうところでパーを拾えるように。(優勝で米シード獲得だが)プレー中は考えずにやる。いつもと変わらない試合でありたい」と気を引き締めた。(岩原 正幸)

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