横峯さくら、男子ツアー初挑戦 123位発進も観客5割増


横田真一(右)と共に笑顔でホールアウトする横峯さくら

横田真一(右)と共に笑顔でホールアウトする横峯さくら

 ◆男子プロゴルフ下部ツアー AbemaTVツアー開幕戦 Novil Cup第1日(30日、徳島・JクラシックGC)

 主催者推薦で出場した国内女子ツアー通算23勝の横峯さくら(32)=エプソン=は1バーディー、6ボギー、1ダブルボギーの79で144人中123位発進。初日としては大会史上最多の1146人の観衆が集まり、出だしの10番でバーディー発進したが、以降は“飛距離の壁”に苦しみ、パーオンしたのは3ホールだけ。予選カットラインの60位までは4打差あり、目標の予選通過は厳しくなった。

 横峯の男子ツアー初挑戦は厳しい船出となった。象徴的だったのは2度のパー3だ。前半13番、後半6番ともグリーン手前に池が配置され、ピンまでは200ヤード超。ティーショットでウッド系を握るしかなく、硬いグリーンにボールが止まらないジレンマに陥った。

 結果はボギーとダブルボギー。パワーの違いで、よりコントロールが利くアイアンを持つ男子プロとの差を実感した。「風が吹くと対応できない。ドライバーより飛ぶクラブが欲しい」。パーでしのいだ5番では、第1打で同組の3人に約80ヤードも置いていかれた。

 それでも“足跡”は残した。10番では左ラフから7ウッドで放った第2打をグリーン奥カラー7メートルに。パターで沈めて初バーディーを奪うと膝を折って右手でガッツポーズを見せ、引き連れた約300人から拍手を浴びた。日米両ツアーのシードを失って迎えたプロ15年目は、3月の国内女子ツアーで2年半ぶりのトップ10となる3位に入るなど手応えを感じている。

 約1か月前に異例の出場オファーを受けたが「結構早い段階で決めた」と迷いはなかった。同組で回った通算2勝の横田真一(46)は「全力で戦って1打負けた(スコアは80)。さすが女子で23勝」と絶賛。“さくら効果”で昨年の730人から約1・5倍の1146人に増えた観衆に「平日の男子レギュラーツアーより多い。ありがたい」と感謝した。目標の予選通過までは4打差と厳しいが、横峯は「感覚はつかめた。明日はバーディーを2個取りたい」と前を向いた。(岩原 正幸)

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