◆女子プロゴルフツアー 富士通レディース最終日(14日、千葉・東急セブンハンドレッドC西C=6675ヤード、パー72)
2打差の6位から出た成田美寿々(26)=オンワードHD=が、6バーディー、2ボギー、今季3勝&ツアー通算11勝目を挙げた。
18番のグリーン近くでプレーオフを覚悟して、首位で並んでいた最終組のアン・ソンジュのプレーを見つめた。アンの約1メートルのパーパットが外れると、あごに右手を当ててぼう然とした。「まさか百戦錬磨のアン・ソンジュ選手があそこで外すとは、たぶん全員思っていなかったと思う」と驚きを隠せなかった。
ツアー初優勝を飾った2012年大会も先にホールアウトし、後続のプレーを見つめていた。「最終日、最終組で勝たないのは、何となく同じ景色だった」と感慨深げに振り返った。
ボディーマネジメントが奏功した。今週のキャディーは初タッグの安福一貴氏(42)で、10日からディスカッションを行い、プロトレーナーの安福氏から「調子が悪い時は肩甲骨の動きを良くするストレッチをした方がいい」など助言を受けた。「クラブを気にするのではなく、体の動きを気にするのは、今まで盲点だった」と刺激を受けた。
中学時代に励んだソフトボールでは左打ちだった。父・俊弘さん(63)は「こっち(ソフトボール)の方が五輪に出られたんじゃないか」と笑った。成田の目標は20年の東京五輪で日の丸を背負って世界と戦うことだ。
ULインターナショナルクラウン(4~7日・韓国)で代表を経験して「日の丸を背負うプレッシャーもあって自分の実力が8割ぐらいしか出せなかった。8割でも勝てるくらい強くならないといけない」と技術向上の必要性を語った。
20年東京五輪まで約1年半。今大会の優勝で1440万円を加算し今季の賞金を約9691万円とした。まずは残り309万円と迫る自身初の「1億円プレーヤー」を目指して戦う。