◆女子プロゴルフツアー 富士通レディース最終日(14日、千葉・セブンハンドレッドC西C=6675ヤード、パー72)
2打差の6位から出た成田美寿々(26)=オンワードHD=が6バーディー、2ボギーの68で回り、通算8アンダーで今季3勝&通算11勝目。友人で14日の公演をもって退団した宝塚歌劇団花組の男役・天真みちるに勝利を贈った。12年に初優勝を飾った思い出のコースで今季獲得賞金を約9691万円に伸ばし、賞金ランクは4位浮上。自身初の年間1億円が見えてきた。
“逆転の成田”の異名通りの結末だった。16番までに6バーディーを奪って単独首位に。最終18番で約5メートルのパーパットを外してアンに並ばれたが「最初に勝った時と同じ景色だった」と初Vの12年大会同様、18番グリーンから勝負の行方を見つめた。最終組のアンが18番でボギーをたたいて優勝が転がり込んだ。通算11勝中7度目の最終日逆転V。「6年たって11勝してるとは思わなかった」と感慨深げに振り返った。
「魅せるプロだな。私も見ている人が驚くプレーを見せたい」と尊敬する宝塚・花組の天真みちるが、14日の公演をもって退団。昨年8月に一緒に食事をして仲が深まった。10月に初めて舞台を見に行くと、宝塚のとりこになった。今年は7回も観劇し、7月にはタカラジェンヌの影響で髪を金色に染めた。「花を添えられたかな」と優勝決定の際には「花組ポーズ」も披露した。
ここ5戦で3度の予選落ちを喫していたが「自信は回復した」。目標の年間5勝まで、あと2勝。「勝ち星を重ねたい。神戸は得意」。次週のマスターズGCレディース(兵庫)で自身初の連勝と1億円突破を目指す。(宮下 京香)