4大会一転開催も食い違う見解…女子ゴルフ放映権帰属問題


 日本女子プロゴルフ協会(LPGA)は25日、昨年12月の発表時に放映権の帰属を巡って対立し、今季ツアーから外れていた4大会の継続を発表した。スポンサーと会場が未定と発表されていた5月のメジャー初戦「LPGA選手権」は、昨季までと同じ「ワールドレディスサロンパスカップ」として茨城GC東Cで開催する。小林浩美会長(56)が3月の開幕戦から初導入を目指していたインターネット動画配信が、5月以降にズレ込むことも判明した。

 地元ファンや選手の思いをくむ形で、日テレ主催のメジャー「ワールドレディスサロンパスカップ」など4大会の今季継続が決まった。LPGAは「再交渉の結果、放映権の考え方について合意することができ、大会開催に至りました」などと小林会長のコメントも添えて発表した。

 一方で、日テレ広報部は「ファンファースト・選手ファーストの見地からの決断であり、20年以降の大会については、引き続き放映権帰属のあり方について協議を続け、弊社の考え方にご理解いただけるように努めてまいります」などとコメント。放映権の帰属を巡る合意については、双方の見解が大きく分かれた。

 LPGAは17年8月から「財政基盤の立て直し」を理由に「放映権の帰属」を各大会主催者に通達した。急ピッチで一括管理を推し進めたことで、テレビ局主催など多くの大会と対立。昨年12月18日の19年日程発表会見では、日テレ系主催の3大会を「来季開催中止」とLPGA側が一方的に発表した。

 その後、70選手が3大会を主催するテレビ局に大会存続へ「お願い状」を提出。KKT杯は大会スポンサーの興和から強い意思表明もあるなど、各地元で大会継続を望む声が相次いだ。今年に入って再交渉し、テレビ局側が折れる形で合意した。今年のツアーは昨年より1増の39試合。賞金総額は7年連続で過去最高の39億4500万円となった。

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