永野竜太郎、首位に3打差3位に浮上…飛ばし屋本領パーオン1位


通算5アンダーで3位につけた永野

通算5アンダーで3位につけた永野

 ◆報知新聞社特別協力 男子プロゴルフツアー ミズノオープン 第2日(31日、茨城・ザ・ロイヤルGC、賞金総額1億円、優勝2000万円、観衆1367)

 4位から出たツアー未勝利の永野竜太郎(31)=フリー=が2バーディー、ボギーなしの70で通算5アンダー、3打差3位に浮上した。海外メジャーの全米女子オープンで首位発進した合宿仲間の比嘉真美子に刺激を受け、上位4人に与えられる全英オープン(7月、ロイヤル・ポートラッシュGC)出場権を狙う。67で8アンダーの今平周吾(26)=フリー=が単独首位。

 海の向こうで奮闘する比嘉に続けとばかりに、永野が強風のモンスターコースを攻めた。この日の実測は7619ヤード。ツアー屈指の飛ばし屋は、ショットを武器にパーオン率で全体1位の83・33%を記録。12番で5メートルのバーディーを決め、13番パー5は第2打をグリーン手前バンカーまで運び、そこから30センチに寄せて連続バーディーを奪った。

 「結構バーディーパットが打てた。午前中でこんなに吹くとは思わなかったが、初日(30日)の午後に風を経験しているので大丈夫だった。飛距離は少なからず武器になっている」と満足げに振り返った。昨年賞金ランク84位で、6年連続で維持したシードを手放した。最終予選会9位の資格で出場する今季は「どの試合も無駄にできない。一戦一戦、全力でやるだけ」と強い気持ちで戦う。

 今年2月、用具契約するピンゴルフの本社を訪れ、米アリゾナ州に約20日間滞在。米男子ツアーを観戦するなど、本場の雰囲気に刺激を受けた。契約プロが集まった合宿では永野と比嘉がペアを組み、チーム戦も行った。海外メジャーで首位発進した比嘉について「気持ちが強い選手で、(この活躍も)不思議じゃない。このまま勝ちそうじゃないですか?」とうれしそうに語った。オフの日には、比嘉ら「チームピン」のメンバーとともに同州にあるパワースポットのセドナを観光。吸収した運気が、互いの活躍をもたらした。

 今大会の上位4人(有資格者を除く)には全英オープン切符が与えられる。永野が獲得すれば海外メジャー初出場。昨年大会は4位で迎えた最終日に崩れ39位に終わり、「悔しい思いをした。全英も懸かっているので楽しみ」と誓った。水城高時代を過ごした思い出の地・茨城で初優勝のチャンス。「最終日にその位置で戦えるように全力でやるだけ」。比嘉に負けじと、頂点を狙う。(岩原 正幸)

 ◆永野 竜太郎(ながの・りゅうたろう)1988年5月6日、熊本・益城(ましき)町生まれ。31歳。祖父の影響で10歳からゴルフを始め、水城高2年で05年日本アマ準優勝。東北福祉大2年の08年最終予選会を突破しプロ転向。16年4月に大地震に見舞われた故郷への思いを胸に戦う。181センチ、85キロ。既婚。

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