鈴木愛、今季2勝目で全英グイ!憧れの藍さんと歓喜のハグ「誰か写真ください」


優勝した鈴木愛(左)は宮里藍さんにハグで祝福され笑顔(カメラ・渡辺 了文)

優勝した鈴木愛(左)は宮里藍さんにハグで祝福され笑顔(カメラ・渡辺 了文)

  ◆女子プロゴルフツアー 宮里藍サントリーレディス最終日(16日、兵庫・六甲国際GC)

 第3ラウンド(R)の残りと最終Rが行われ、鈴木愛(25)=セールスフォース=が首位を守り、通算12アンダーで今季2勝目。早朝から計28ホールを戦い、大会アンバサダーを務める憧れの宮里藍さん(33)とともにトロフィーを掲げた。賞金ランクも4位に浮上し、今月末の同5位以内が出場できるAIG全英女子オープン(8月)にも大きく前進した。

 パット巧者の鈴木が真骨頂を発揮した。2位の比嘉を1打リードして迎えた最終Rの16番、カップまで12メートルのカラーから軽く上ってゆっくり下るバーディートライ。解説を務めた藍さんでさえ「10回に1回くらいしか寄らない」と話した難しいラインを読み切り、30センチにつけた。「打ち出しのタッチとラインが合わないと寄らない位置。今週はパットに助けられた。4日間こんなに良いことはないってぐらい」。約8時間にわたる長丁場を乗り越え、今季2勝目をたぐり寄せた。

 大会前から取材を受けるたびに、クラブハウスに置かれたトロフィーを「欲しい~!」と言いながら触っていた。祈りが伝わった。自身が小学5年でゴルフを始めるきっかけにもなった憧れの藍さんとともに「Wアイ」でトロフィーを掲げ、最高の笑顔で写真に納まった。17年の6位が最高だった苦手コースだけに「まさか宮里藍さんの冠試合で優勝できるとは、自分が一番びっくりだし本当に光栄。(ハグは?)うれしかった。誰か写真ください(笑い)」とおどけた。

 3月のPRGRレディスで今季1勝目を挙げて以来、思うようなプレーができなかったが、2週前に出場した全米女子OPで「良いプレーができたのが自信になった」。98年度生まれの「黄金世代」など活躍する若手に対する闘争心も持てずにいたが「年下の選手に負けているようじゃダメと思えるようになってきた」と、元賞金女王のプライドが再び燃え上がった。今年の全英は、16年に65位に終わった時と同じコースで行われる。リベンジに向け「絶対に出場したい」と言い続け、ようやく大舞台に近づいた。(筒井 琴美)

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