鈴木愛、2度目大会連覇&初の2週連続V「本当にうれしい」PO高橋彩華破った


プレーオフを制し喜ぶ鈴木愛(カメラ・今西 淳)

プレーオフを制し喜ぶ鈴木愛(カメラ・今西 淳)

 ◆女子プロゴルフツアー ニチレイレディス最終日(23日、千葉・袖ケ浦CC新袖C=6548ヤード、パー72)

 2打差3位から出た鈴木愛(25)=セールスフォース=が逆転で自身初の2週連続優勝と同2度目の大会連覇を達成。今季3勝目、通算12勝目を飾った。5バーディー、1ボギー、1ダブルボギーの70で、通算9アンダーで並んだ同組の高橋彩華(さやか、20)=フリー=とのプレーオフ(PO)を1ホール目で制した。夏の海外メジャー2連戦で活躍し、来年の東京五輪代表の座を確実にする。

 ツアーをけん引する日本人エースの底力を見せつけた。鈴木は18番パー5で行われたPO1ホール目でピン手前6メートルに2オン。2パットで楽々と沈め、先にパーであがった高橋を退けた。正規の18番とPOでともにバーディー。「イーグルを取られたら仕方ない。グリーンに乗せれば2パットでいける自信はあった。優勝できて本当にうれしい」。比嘉を含む最終組3人の激闘を制した。

 2週連続Vと大会連覇の同時達成は13年のアン・ソンジュ(ニトリレディス)、17年の畑岡奈紗(日本女子オープン)に続く3人目(1988年ツアー制施行後)。賞金ランク首位に立ち、7月末のエビアン選手権(フランス)、8月のAIG全英女子オープン(ウォバーンGC)のメジャー2連戦に臨む。

 次週から国内では3戦連続で4日間大会が続き、「疲れもあり、まずは体調を整えたい」としながら、「この(海外)2試合に対する気持ちは強い」と意気込む。中学2年で海外初試合だったエビアンマスターズのジュニア大会(当時)に出場し「またプロで出られるのは特別」。全英は同じ会場で65位だった3年前のリベンジもある。

 5月末の全米女子オープン(22位)では比嘉が5位に入り、昨年ワールドレディスサロンパスカップで競ったイ・ジョンウン6(韓国)が優勝。「自分も頑張っていれば世界で活躍するチャンスはある」と発奮した。

 現在世界ランク25位で五輪出場圏内の日本勢2番手。メジャーで上位なら大幅なポイント加算が見込まれるが「前回の五輪争いを見て、あまり意識しすぎると良くないと感じた。いいプレーをすれば、最終的に権利がもらえる」と平常心を貫く。強さを証明した17年の賞金女王は、世界を意識して戦い続ける。(岩原 正幸)

 ◆女子ゴルフ東京五輪への道

 20年6月30日時点の世界ランクを基準に算定する五輪ポイント上位60人が出場権を獲得。〈1〉同ランク15位以内は各国・地域で最大4人〈2〉16位以下は〈1〉の有資格者を含み最大2人が出られる。20年8月5日から4日間、埼玉・霞ケ関CCで72ホールストロークプレーの個人戦で競う。

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