渋野日向子、全選手中最多7バーディーで1差2位「気持ちいい」服部道子五輪コーチとも握手


ホールアウト後、東京五輪日本代表女子担当コーチの服部道子氏(左)と握手する渋野

ホールアウト後、東京五輪日本代表女子担当コーチの服部道子氏(左)と握手する渋野

 ◆女子プロゴルフツアー NEC軽井沢72 第2日(17日、長野・軽井沢72G北C)

 AIG全英女子オープンで日本女子42年ぶり2人目のメジャー優勝を達成した渋野日向子(20)=RSK山陽放送=は7位から出て、この日最多の7バーディー(3ボギー)を量産。68で通算9アンダーとし首位と1打差2位に迫った。来年の東京五輪ゴルフ日本代表女子コーチの服部道子氏(50)からも激励を受け、逆転で日米通算4勝目を狙う。第2Rは渋野を見ようと、前年比3393人増の9481人の観客が来場した。浜田茉優(23)=伊藤園=が10アンダーで首位。

 強い日差しが照りつける軽井沢で、この日も主役となったのは渋野だった。8、9、10番で3連続バーディー。初めて着用したサングラスの奥から笑顔がのぞいた。16番パー5でボギーを叩き「カッチーンって。キレました」と笑ったが、すぐに気持ちのスイッチを切り替えた。「あと2つは(バーディーを)取ろう」。自らに言い聞かせ、17番で1メートル半、最終18番で2メートル半を沈め、全選手中最多の7バーディーを量産してみせた。

 「(18番は)ギャラリーがたくさんいるのでバーディーを取ると気持ちがいい。団体競技のソフトボールをやっていたから、みんなと喜びを分かち合う感じです」。16番途中には自身がうまくいかない状況でも、2オンに成功した同学年の原英莉花(20)に対し拍手を送るなど普段通り、組の雰囲気を大切にした。

 ハーフターン時には、渋野を初視察に訪れた東京五輪女子代表コーチの服部氏から「疲れていると思うけど、まずは体調面に気をつけてね」などと激励された。世界ランク14位の日本勢2番手で五輪選出圏内の渋野は「(代表が決定する)来年6月末まで一つ一つの試合で気が抜けない。上位争いをしてランクを上げていきたい」と気を引き締めた。

 9481人が来場する中、最少の23パットとグリーン上がさえ、68で1打差の2位に浮上。国内の連続イーブンパー以上のラウンド(R)を歴代3位に並ぶ23Rとした。16日夜は成田美寿々、青木瀬令奈(ともに26)から、ちゃんこ鍋とケーキで全英優勝をお祝いしてもらい、英気を養った。

 最終日最終組で同期の原英とともに、首位の浜田を追う。「(原英とは)仲もいいし、回りやすい。いいプレーができれば見ている方も面白い。優勝目指して頑張りたい」と力を込めた。全英Vから、凱旋2戦目の国内3勝目をしっかりと見据えた。(岩原 正幸)

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