鈴木愛、今季4勝目で生涯賞金日本人最速6億円突破 シブコ猛追賞金ランク3位浮上「チャンスが出てきた」


今季4勝目を挙げた鈴木愛(右)と、ベストアマに輝いた安田祐香がトロフィーを手に笑顔を見せた(カメラ・関口 俊明)

今季4勝目を挙げた鈴木愛(右)と、ベストアマに輝いた安田祐香がトロフィーを手に笑顔を見せた(カメラ・関口 俊明)

 ◆女子プロゴルフツアー ニトリレディス最終日(1日、北海道・小樽CC=6650ヤード、パー72)

 首位から出た鈴木愛(25)=セールスフォース=が5バーディー、2ボギーの69で回り、通算11アンダーで今季4勝目、通算13勝目を挙げた。賞金ランクは3位に浮上し、2017年以来2度目の賞金女王に意欲。渋野日向子(20)=RSK山陽放送=は71で7アンダー5位。連続イーブンパー以上のラウンド(R)を28Rとし、13年アン・ソンジュ(韓国)のツアー最多記録に並んだ。

 1打リードの最終18番、2打目を1メートルにつけた鈴木はウィニングパットを落ち着いて沈め、ガッツポーズした。「入って良かったと心の底から思った」。横峯さくらの記録を2試合上回る、日本人最速の165試合目で生涯獲得賞金6億円を突破。6月のニチレイレディス以来、約2か月ぶりの勝利をかみ締めた。

 賞金ランクは2位の渋野に次ぐ3位へ浮上した。首位の申ジエとも約2173万円差に迫り「賞金女王を諦めていた部分もあった。この試合で上位の選手に勝たれると差がつくので、勝ててホッとしている。チャンスが出てきた」と2年ぶりの奪還を見据えた。

 前半戦で3勝したが、背中痛などでトレーニング量が不足した。体に不安がなくなり、2~3週前にトレーニングを再開。「パットで下半身がドシッとして動かないのが自分の良いところ」と持ち味を取り戻した。精神面でも「この1か月、練習しても入らない。パッティングがなくならないかなと思ったり。母(美江さん)や周りに『練習しないとうまくならない』と言われ、気づかされた」と感謝した。

 同じ用具メーカーのピンゴルフと契約する後輩・渋野がAIG全英女子オープンで優勝。「うらやましいというより、悔しい気持ちが上回っている。(代表圏内の)2番手に入るには、ここから5勝したい」と話していた。現在29位の世界ランクは「20位くらいまで行って今年を終えたい」。上位2人が出場権を獲得する東京五輪出場も、13位で2番手の渋野に次ぐ3番手からの浮上を誓った。

 次戦は過去2勝と得意なメジャー、日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯(12日開幕)。「賞金が高いところで勝たないと。来週リフレッシュして、選手権に向けて頑張りたい」と闘志を燃やした。(岩原 正幸)

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