AIG全英女子オープンで日本人42年ぶり2人目の海外メジャー優勝を達成した渋野日向子(20)=RSK山陽放送=が10日、兵庫・神戸市内のホテルで行われた日本女子プロゴルフ協会(LPGA)の記念品贈呈式に出席した。2005年の宮里藍ら以来の“表彰”で、真珠のネックレスなどを贈られた。12日開幕の国内メジャー、日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯(兵庫・チェリーヒルズGC)の予選ラウンドは、リオ五輪金メダリストの朴仁妃(31)=韓国=らと同組で回る。
渋野は壇上でLPGA・小林浩美会長(56)から記念品を手渡され、「すごーい」と満面に笑みを浮かべた。ミキモト社の高級真珠ネックレスとピアスのセットは約210万円相当。「自分でも買うことがないので、うれしい。普段ではなく、前夜祭やパーティーなど、ちゃんとした場所で使いたい」と喜んだ。
LPGAが会員に記念品を贈呈するのは、05年の第1回女子W杯で優勝した宮里藍、北田瑠衣ペアを表彰して以来、14年ぶり2例目。当時は式典の中でバカラの花瓶を贈ったが、今回のように贈呈式を別に行うのは初となる。小林会長はネックレスの品名「The Best of The Best」にかけて、「世界最高峰のメジャーでベストとなった渋野さんにぴったり」と、栄誉をたたえた。
渋野は「1か月たって実感がわいてきた。これからも自分らしいプレーで頑張りたい。浮かれずに、地道にやりたい」と、表情を引き締めた。炎天下のコースで行ったイン9ホールの練習ラウンドでは、「フェアウェーに行くことが多かった」と好調を持続。17番ではコースセッティング担当の岡本綾子氏(68)に「休めてる?」と気遣われ、「はい、休めてます」と、笑顔で即答した。
12、13日の予選Rは元世界ランク1位で海外メジャー8勝、リオ五輪金メダルの朴仁妃らと同組で回る。「すごい! 本当に勉強、勉強です」と、心待ちにした。渋野の全英制覇をテレビで見た朴は、「日本は若手の躍進で、世代交代が進んでいる。一緒に回るのが楽しみ」と話した。朴が18年冬の平昌五輪で聖火ランナーを務めたことを知ると、「私もやりたい。長距離は走りたくないので、100メートルくらいで」と、“シブコ節”は全開。いつも通りの姿勢で、国内メジャー連勝に挑む。(岩原 正幸)