渋野日向子、国内メジャー連勝へ「期間があいて“連覇感”ない」全英優勝後「状態一番いい」


プロアマ戦を笑顔でプレーする渋野(カメラ・渡辺 了文)

プロアマ戦を笑顔でプレーする渋野(カメラ・渡辺 了文)

 国内メジャー第2戦、日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯は12日から4日間、兵庫・チェリーヒルズGC(6425ヤード、パー72)で行われる。AIG全英女子オープン優勝の渋野日向子(20)=RSK山陽放送=は11日、「(全英後4試合目で)今週が一番いい」と万全を強調。史上10人目のメジャー連勝を狙う。日米通算6勝で、今季米1勝の畑岡奈紗(20)=森ビル=はショットの復調に手応えを示した。

 プロアマ戦で9ホールの調整後、会見した渋野は「いろいろな記録も懸かっている。メジャー大会なので、その中で自分のプレーができるように」と意気込みを語った。2週前のニトリレディスで連続イーブンパー以上のラウンド(R)を28としてツアー記録に並んだ。「普通にできれば更新できる」。スコアの伸ばし合いが予想されるコースで自信を見せた。

 前週のオフは「何日かクラブを振ったけど、結構休めた。トレーニングしたり、だいぶ感覚、距離は戻ってきた」と振り返る。8月の全英後、強行日程や体調が優れない中で3試合をこなしたが、「状態としては今週が一番いい。鼻声? ずっとですね。声は英国に置いてきて取りに帰るのは1年後だけど」と笑いを誘い、万全を強調した。

 初優勝した5月のワールドレディスサロンパスカップに次ぐ、ツアー史上10人目の国内メジャー2連勝に挑む。「だいぶ期間があいて“連覇感”はない。普段通りです」。海外メジャーを含む3連勝となれば、1977年の樋口久子(全米女子プロ、日本女子プロ、日本女子オープン)以来2人目の快挙となる。

 単独5位以上で、宮里藍に次ぐ年少2位(20歳304日)で年間獲得賞金1億円に到達する。同時に日本人最速の23試合で生涯賞金1億円にも手が届く。「1億円って億万長者ですよね。物が多くて入りきらないから、冷蔵庫がほしい。家族にはこれまでかなりお金をかけてもらっているので、家電を買い替えたい」と感謝を示すつもりだ。

 昨夏プロテストに合格したコースを「初心に帰れる場所」と話す一方、「このコースは出遅れたらもう無理。一日たりとも油断できない。初日からガツガツいきたい」と警戒を強めた。総額(2億円)、優勝(3600万円)ともにツアー史上最高賞金の一戦で、渋野が主役を演じる。(岩原 正幸)

 ◆渋野の全英後の国内ツアー成績

 ▽北海道meijiカップ(8月9~11日)13位 6日に英国から帰国後、会見やテレビ出演をこなす強行日程。初日(9日)夜に38度の発熱も上位争い。

 ▽NEC軽井沢72(同16~18日)3位 全英から3連戦目で疲れが残る中、優勝争い。最終日18番をボギーとし1打差でプレーオフに残れず。

 ▽ニトリレディス(同29日~9月1日)5位 大会前に急性副鼻腔(びくう)炎を発症し、出場が危ぶまれたが、連続イーブンパー以上を28Rに伸ばしツアー記録に並ぶ。

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