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連続オーバーパーなしの記録更新とならず、悔しそうな表情を見せる渋野日向子(カメラ・渡辺 了文)
女子プロゴルフツアー メジャー第2戦 日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯第2日(13日、兵庫・チェリーヒルズGC)
渋野日向子(20)=RSK山陽放送=は5バーディー、6ボギー、1ダブルボギーの75で、初日に国内新記録を打ち立てた連続イーブンパー以上のラウンド(R)が29Rで止まった。11位から出て、首位と9打差、通算1オーバーの42位に後退。予選落ちの危機を迎えるなど精彩を欠き、6月の宮里藍サントリーレディス最終日の78以来のオーバーパー。畑岡奈紗(20)=森ビル=が67で8アンダー首位に浮上した。
渋野のツアー記録が止まった。前半17番、7アイアンの第1打は傾斜を転がり池に落ちた。痛恨のダブルボギーで、前半だけでスコアを4つ落とした。AIG全英女子オープンの優勝スコア18アンダー全てを稼いだ得意の後半でも、巻き返すにはあまりにも大きな差だった。初日に29Rの新記録を樹立した翌日にまさかの75。大会2日目で最多5628人の観客からため息が漏れた。
「久しぶりにしんどかった。新記録を出して少し気が抜けたのかな。抜かないようにやっていたけど。途絶えてしまったのは残念。30Rは行きたかった」。会見ではサバサバした表情で言葉を並べた。2番は8メートルのパットを3メートルもオーバーさせ3パットのボギー。「寄せにいけばいいところを、がっついて狙ってしまった。もったいない」。2、6番後には60位タイまでの予選通過の圏外に落ち、「予選落ちの危機を迎えるとは思っていなかったので、正直びっくり」と悔しがった。
「初日からずっと打つ瞬間に体が浮いてる状態で(ショットが)右、左に飛ぶ」。練習では上半身が動かないよう、棒や手で頭を押さえてもらいながら打つなど修正に努めてきた。「フェアウェーど真ん中からグリーンに乗らないこともあり、原因は分かっているけどなかなか直しきれない」と分析。「ドライバーも飛んでたので体は大丈夫。気持ちの疲れ」と続けた。
光明は7、9番でバーディーを取り返したこと。「最後は意地で戻ってこられた。今日は本当に最近ではないひどさだったので、全部(悪い所を)出し切ったと思い、残り2日はガムシャラに頑張りたい」と前を向いた。「(燃える部分は)あると思う」とリベンジを誓い、9打差を追う週末へ練習場でショットの修正に励んだ。(岩原 正幸)
◆シブコに聞く
―にぎやかなゴルフ。
「久しぶりに素晴らしいゴルフをしましたね。見応えあるもん(自虐的に)」
―記録の重圧は。
「あったかもしれない。今日これだけ打ったからあったんでしょう」
―スタート時に降った雨の影響は。
「ラウンド中も(グリーンに)水が浮くことはなかったので、影響はなかった。絶対にアンダーで回って上位に食い込んでやろうと頑張ったけど、落ちました」
―2番ティーで上田桃子と会話していた。
「(同組の)朴仁妃さんの話。エビアン選手権がメジャーになる前に優勝されてて(12年)、実はグランドスラム(メジャー全制覇)を達成しているって話で、すごいなーって。(朴と回って)勉強というより、差を見せつけられた」